シムケンG

シムケンGの概要

シムケンGは2000年にダイドー（現在のビスティ）からリリースされた4号機のパチスロです。この機種は、日本の人気コメディアンである志村けんのテレビキャラクター「バカ殿様」を題材にしており、そのユニークなテーマが多くのプレイヤーを惹きつけました。シムケンGは大量獲得機に分類され、特に注目されたのがビッグボーナス（BIG）における最大獲得枚数です。なんとこの機種では、当時の規定で最大となる771枚を獲得できる仕組みが採用されています。

最大獲得枚数771枚の仕組み

シムケンGの魅力の一つは、従来のパチスロの限界を打破した771枚という巨大な獲得枚数にあります。これまでは、ビッグボーナスの最大獲得枚数は711枚が限界でした。711枚の構成は、初めに揃えた15枚に加え、小役ゲームを30ゲーム消化し、すべてのゲームで15枚役が揃った場合の獲得枚数（360枚）、そして1枚掛けでボーナスゲームを24ゲーム消化し全て15枚役が揃った場合の獲得枚数（336枚）が合算されて算出されていました。ここから算出される711枚（15 + 360 + 336）は、最終ゲームでのボーナスインを期待する1枚掛けにより713枚にまで達する可能性もありました。

シムケンGでは、作戦を変更し、小役ゲームを1枚掛けで消化することにより小役ゲームから最大420枚を獲得できるようにしました。この結果、771枚（15 + 420 + 336）は従来の最大獲得枚数である711枚を超えて、60枚も上回る結果となったのです。

しかしこの革新には代償が伴いました。小役ゲームの有効ライン数が減少し、その結果、目押しの難易度が上がりました。ボーナス抽選の確率も低下したため、期待値に関する規定が影響し、15枚役を揃える際には全リールでの目押しが必要となりました。これにより、ボーナスインを狙うためにも技術的な操作が求められることになりました。

また、ボーナスインフラグが成立すると、ストップボタン周辺の照明が消灯する告知機能も搭載されており、プレイヤーに対してその瞬間を知らせると思わせる工夫もありました。

獲得枚数の実情

771枚獲得を実現するためには、２つの条件をクリアしなければなりません。それは「小役ゲーム29G目までに2回ボーナスインを引く」ことと、「小役ゲーム30G目にボーナスインを引く」ことです。このため、特にリプレイはずしを行うことでボーナスインのチャンスを逃すと、771枚を手にすることは非常に難しくなります。

それでも、シムケンGにおける平均獲得枚数は665枚であり、大花火の610枚と比較すると、55枚も上回る数字です。しかし、ビッグ抽選確率は設定1で1/496、設定3で1/442、設定6でも1/287と、確執はかなり低く成りがちです。

他機種との比較

シムケンGの兄弟機にあたる「シムケンS」も存在しましたが、こちらは大量獲得機ではなく、リール配列など多くの内部仕様が異なっていました。また同時期に登場した「M771」（山佐）も同様の最大獲得枚数771枚を謳ってはいますが、押し順を限定することで目押しの頻度が減少する工夫を施していました。

後継機として開発されていた「グレートクック」は、ボーナスインのストックを搭載しており、実際の平均獲得枚数も711枚を超える可能性を秘めていましたが、試験的な発売に留まってしまう結果となりました。

まとめ

シムケンGは、パチスロにおける一つの革新をもたらした機種であり、志村けんのキャラクターを通じて多くのファンを魅了しました。しかし、その大胆な設計にはプレイヤーに対する技術的な挑戦が伴い、運の要素だけではなく、スキルも求められる内容となっていました。そのため、今なお多くのプレイヤーの間で語り継がれる存在となっています。

もう一度検索