シャイロー (ミサイル巡洋艦)

シャイロー（USS Shiloh, CG-67）

シャイロー（USS Shiloh, CG-67）は、アメリカ海軍に属するミサイル巡洋艦で、タイコンデロガ級の21番艦として知られています。その名称は、南北戦争でのシャイローの戦いに由来しています。この艦はイージスシステムのBMD3.6を搭載し、ミサイル防衛に対応しています。

艦歴

1996年9月3日、シャイローはカール・ヴィンソン戦闘群に所属してデザート・ストライク作戦に参加し、イラクに対して14発のトマホーク巡航ミサイルを発射しました。これは、彼女の活動のスタートとなり、その後もいくつかの重要な作戦に参加します。2002年7月には、イラクの自由作戦で再びトマホークを発射し、2003年4月25日には母港のカリフォルニア州サンディエゴに帰港しました。

2005年1月には、スマトラ島沖地震の救援活動に参加し、多くの人々へ支援を提供したこともあります。このようにシャイローは、戦闘だけでなく、人道的な対策にも貢献しています。

迎撃実験と配備

2006年6月22日、ハワイ沖でシャイローはRIM-161 SM-3による弾道ミサイル迎撃実験に成功しました。この試験はBMD3.6の最初の迎撃テストでもあり、海上自衛隊が初めて参加したことも特筆に値します。同年7月初頭には、北朝鮮の連続ミサイル発射事件に対抗するため、シャイローが横須賀基地に移動することが発表されました。

8月29日、シャイローはRIM-161 SM-3を搭載した艦として横須賀基地に配備され、入港式典には海軍長官も出席し、日米のミサイル防衛の重要性を強調しました。

国際的な協力

2012年10月14日、シャイローはオーストラリア海軍のフリゲートシドニーやシンガポール海軍の揚陸艦パーシステンスと共に海上自衛隊の観艦式に参加し、国際的な協力の象徴となりました。同年12月には、北朝鮮の弾道ミサイル発射に備えて、米海軍は黄海に艦艇を展開し、シャイローも配備されました。

このように、シャイローは国際的な軍事活動に積極的に関与し、地域の安全を確保する使命を担っています。

最近の動向

2017年6月8日、沖縄の東の沖を航海中に、艦内の下士官1名が行方不明になりました。その後、米海軍や海上自衛隊、海上保安庁による捜索活動が行われましたが、発見には至らず、捜索は11日に中止されました。しかし、15日には艦内でその下士官が生存していることが確認されたという報告がありました。

シャイローは、数多くの重要な任務や国際的な演習を通じて、米海軍のミサイル防衛能力の向上に寄与してきました。彼女の活動は、海上安全保障を支える重要な一翼を担っており、今後もその役割が期待されます。

もう一度検索