シャノン・フリゼル

シャノン・フリゼル

シャノン・フリゼル（Shannon Frizell）は、1994年2月11日に太平洋の島国トンガのフォラハで生まれた、卓越したラグビーユニオン選手です。現在は、日本のトップリーグであるジャパンラグビーリーグワンに参戦する東芝ブレイブルーパス東京の一員としてプレーしています。

身長195センチ、体重108キロという恵まれた体格を持ち、主にフランカー（FL）のポジションでその能力を発揮します。このポジションは、フィールドの広い範囲で攻守にわたる献身的なプレーが求められ、彼のフィジカルの強さと運動能力が存分に活かされています。

彼の国際舞台でのキャリアは、まず母国のU20トンガ代表に選出されたことから始まります。その後、ラグビー強豪国ニュージーランドに活動の場を移し、国内のタスマンでのプレーを経て、2018年にはスーパーラグビーの強豪、ハイランダーズに加わりました。ハイランダーズでの活躍は目覚ましく、すぐにその存在感を放つようになります。

ニュージーランドでのパフォーマンスが認められ、彼は世界でも最も権威のある代表チームの一つ、ニュージーランド代表、通称「オールブラックス」に選出される機会を得ます。2019年には、チームメイトの負傷離脱に伴い、日本で開催されたラグビーワールドカップ2019のスコッドに緊急招集されるという経験もしました。そして、2023年12月時点で、彼はオールブラックスとして33のキャップを獲得しており、世界のトップレベルで戦ってきた実績を持っています。また、家族としては、兄のタイソン氏がラグビーリーグの選手として活躍しているという背景があります。

2023年、シャノン・フリゼルはキャリアの大きな転換期を迎えます。彼は日本のラグビー界に新天地を求め、東芝ブレイブルーパス東京への加入を決断したのです。この移籍は、彼がニュージーランドラグビー協会との契約を解消し、オールブラックスとして今後プレーする可能性を事実上断念するという、困難ながらも重要な選択を伴いました。しかし、彼はブレイブルーパスと複数年にわたる契約を結び、日本での新たな挑戦に身を投じることを決めました。

日本への移籍を発表した後も、彼はオールブラックスのメンバーとして活動を継続。2023年8月には、フランスで開催されたラグビーワールドカップ2023のニュージーランド代表最終スコッドにも名を連ね、チームの準優勝に貢献しました。

東芝ブレイブルーパス東京の一員として、日本での公式戦デビューは2023年12月9日、ジャパンラグビーリーグワン2023-24シーズンの開幕戦、静岡ブルーレヴズ戦での先発出場でした。日本での最初のシーズンから、彼はその実力を遺憾なく発揮。激しいタックル、力強いボールキャリー、そしてブレイクダウンでの貢献など、フランカーとしての役割を高いレベルでこなし、チームの中心選手として活躍しました。その卓越したパフォーマンスは高く評価され、シーズン終了後にはリーグのベストフィフティーンにも選出される栄誉に浴しました。

シャノン・フリゼルの存在は、東芝ブレイブルーパス東京にとって非常に大きく、彼の経験と能力はチームにとって不可欠な戦力となっています。日本ラグビー界に加わったトッププレーヤーとして、今後のさらなる活躍が期待されています。

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