シャバーナー・アーズミー

シャバーナー・アーズミー（शबाना आज़मी, شبانہ اعظمی, Shabana Azmi）は、1953年8月18日にインドの首都ニューデリーで生まれた、同国を代表する女優の一人です。彼女は特に、リアリズムを追求し、社会的なテーマを描くことの多いインドの「パラレル映画」運動において、その中心的存在として確固たる地位を築き上げました。100本を超える膨大な数の映画に出演しており、その多才な演技力で国内外から高い評価を受けています。

アーズミーは、伝統的なボリウッド映画の枠にとらわれず、芸術性や社会性の高い作品に積極的に参加しました。彼女のキャリアは、1974年の『Ankur』での印象的な演技から始まり、その後も数々の重要なパラレル映画に出演し、現代インド社会の様々な側面を力強く、繊細に表現しました。彼女が演じる役柄は、抑圧された女性から力強い意志を持つ人物まで多岐にわたり、それぞれのキャラクターに深い人間性を吹き込みました。

主な出演作品には以下のようなものがあります。

Ankur (1974) - ラクシュミ
Nishant (1976) - スシラ
Shatranj Ke Khiladi (1977) - クルシード
Sparsh (1980) - カヴィタ
Arth (1982) - プージャ・インダー・マルホートラ夫人
Masoom (1983) - インデュ・D・マルホートラ
Mandi (1983) - ルクミニ・バイ
The Bengali Night (1988) - セン夫人
マダム・スザーツカ Madame Sousatzka (1988) - スシタ
シティ・オブ・ジョイ (1992) - カムラ・パル
In Custody (1993) - イムティアーズ・ベーガム
ピンク・パンサーの息子 (1993) - 女王
炎の二人 (1996) - ラーダー
Saaz (1997) - バンシダール（バンシ）・ヴルンダヴァン
Side Streets (1998) - チャンドラ・ビピン・ラージ夫人
Earth (1998) - 老いたレニー（声の出演）
Godmother (1999) - ランビ
Makdee (2002) - マクディー
Tehzeeb (2003) - ルクサナ・ジャマール
Morning Raga (2004) - スワルンラータ
15 Park Avenue (2005) - アンジャリ「アンジュ」・マトゥール
Waterborne (2005) - ヒーラ・バッティ
Umrao Jaan (2006) - カンヌム・ジャーン
Honeymoon Travels Pvt. Ltd. (2007) - ナヒド
Loins of Punjab Presents (2007) - リタ・カプール
Sorry Bhai! (2008) - マザー・ガヤトリ
* ミッシング・ポイント The Reluctant Fundamentalist (2012) - アンミ（主人公の母）

彼女のキャリアは、インド国内にとどまらず、国際的な作品にも広がっています。例えば、『マダム・スザーツカ』や『ピンク・パンサーの息子』といった作品では、その存在感を世界に示しました。また、2012年の映画『ミッシング・ポイント』では、主人公の母親役として出演しています。

シャバーナー・アーズミーは、単なる女優としてだけでなく、社会活動家としても知られています。彼女は、女性の権利や社会正義に関する問題にも積極的に発言し、その影響力は映画界を超えています。長年にわたる彼女の貢献は、インド映画史において非常に重要な位置を占めており、多くの後進の俳優たちに影響を与え続けています。

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