シャマル (競走馬)

シャマル：地方競馬の王者からGIホースへ

2018年2月23日生まれの競走馬シャマルは、数々の重賞競走を制覇し、2024年のかしわ記念でGI級競走初制覇という偉業を達成した名馬です。その活躍ぶりは、地方競馬の歴史に名を刻むものとなりました。また、雨の日のレースで好成績を残すことから、『雨男』という異名も持ち、ファンから愛されています。

デビューから頭角を現すまで

シャマルは2021年3月、阪神競馬場での3歳未勝利戦でデビュー。結果は12着と敗れましたが、その後4ヶ月の休養を経て7月、新潟競馬場で迎えた3歳未勝利戦で初勝利を飾ります。続く8月には、新潟競馬場で開催された3歳以上1勝クラス、岩室温泉特別（2勝クラス）と連勝。3連勝という快挙を成し遂げ、その才能を大きく開花させました。担当調教師は、シャマルの体の絞れ具合や、後肢の使い方が向上した点を勝利の要因として挙げています。

オープン入りと重賞初制覇

2022年、4歳となったシャマルは、オープン入りを目指し、なにわステークス（3勝クラス）に出走。単勝1.9倍の圧倒的1番人気に応え、見事勝利しオープン入りを果たします。続く初重賞挑戦、地方競馬初遠征、初ナイターレースとなった東京スプリントでは、4番人気ながら、前年の覇者リュウノユキナをハナ差退け、見事優勝。重賞初制覇を飾りました。鞍上の川須騎手は、シャマルの落ち着きと、初めての環境下でも最後まで走り抜く力強さを高く評価しました。この勝利は、川須騎手にとっても7年ぶりの重賞制覇となりました。

地方重賞を席巻

その後、シャマルは地方競馬の重賞競走で圧倒的な強さを発揮します。サマーチャンピオンでは不良馬場の中、1番人気に応え優勝。続くオーバルスプリントでも1番人気に推され、勝利を収め、ダートグレード競走3勝目を挙げました。マイルチャンピオンシップ南部杯ではGI馬2頭に次ぐ3番人気に推され、僅差で3着に入線。その高い競争力を証明しました。JRA重賞初挑戦となったチャンピオンズカップでは5着と掲示板に名を連ね、兵庫ゴールドトロフィーでは2着と、地方・中央問わず活躍の場を広げて行きました。

黒船賞連覇とGI制覇

2023年は黒船賞で勝利し重賞4勝目を挙げますが、その後はかしわ記念で4着、さきたま杯では競走中止と苦戦を強いられます。長期放牧を経て2024年に復帰したシャマルは、黒船賞で連覇を達成。そして、前年雪辱を果たすべく挑んだかしわ記念では、抜群のスタートから逃げ切り、GI級競走初制覇を成し遂げました。この勝利は、鞍上の川須騎手にとってGI級競走初制覇、シャマルの父スマートファルコンにとっても産駒初のGI級競走制覇という歴史的な瞬間となりました。

血統と将来性

シャマルの血統には、カナダで最優秀古馬牝馬に選ばれたマジックコードや、数々の活躍馬を輩出してきた名門の血が流れています。その高いポテンシャルと、これまでの活躍から、シャマルの今後の活躍にも大きな期待が寄せられています。地方競馬のスターからGIホースへと上り詰めたシャマルの物語は、これからも多くの競馬ファンを魅了し続けることでしょう。

競走成績

シャマルの競走成績は、JBISサーチ、netkeiba.com等の競馬情報サイトで確認できます。

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