シャルル (ヴァロワ伯)

シャルル・ド・ヴァロワ（1270年3月12日 - 1325年12月16日）は、フランス王フィリップ3世とイザベル・ダラゴンの息子であり、フィリップ4世の弟にあたります。彼はヴァロワ家の祖であり、1328年に即位したフィリップ6世の父としても知られています。1284年に父フィリップ3世によってヴァロワ伯に、1297年には兄フィリップ4世によってアンジュー伯に叙せられました。妻カトリーヌ1世・ド・クルトネーを通して、ラテン帝国の皇族とも縁戚関係にあり、滅亡したラテン帝国の名目上の皇帝とされていました。

生涯

シャルル・ド・ヴァロワは、軍事能力に長けており、兄王フィリップ4世の起こした戦争において、司令官として数々の武功を立てました。しかし、1300年には教皇ボニファティウス8世の要請でフィレンツェの内乱を調停するために派遣されましたが、その調停は成功せず、かえって暴動と混乱を煽る結果となりました。

家族

シャルル・ド・ヴァロワは生涯で3度の結婚をしています。

1290年に最初の妻として、ナポリ王カルロ2世の娘で又従妹にあたるマルグリット・ダンジュー（1273年 - 1299年）と結婚しました。彼女との間には、2男4女が生まれました。

イザベル（1292年 - 1309年） - ブルターニュ公ジャン3世と結婚
フィリップ6世（1293年 - 1350年） - フランス王
ジャンヌ（1294年 - 1342年） - エノー伯ギヨーム1世と結婚
マルグリット（1295年 - 1342年） - ブロワ伯ギー1世と結婚。ブルターニュ摂政シャルル・ド・ブロワの母
シャルル（1297年 - 1346年） - アランソン伯シャルル2世、アランソン家の祖
カトリーヌ（1299年）

1302年には、ラテン帝国の名目上の女帝であり、先妻の従妹、自身の又従妹でもあるカトリーヌ1世・ド・クルトネー（1274年 - 1308年）と結婚しました。彼女との間には、1男3女が生まれました。

ジャン（1302年 - 1308年） - シャルトル伯
カトリーヌ（1303年 - 1346年） - ターラント公およびアカイア公フィリッポ1世（マルグリット・ダンジューの弟）と結婚
ジャンヌ（1304年 - 1363年） - ロベール3世・ダルトワと結婚
イザベル（1305年 - 1349年）

1308年には、サン＝ポル伯ギー4世・ド・シャティヨンの娘であるマオー・ド・シャティヨン（1293年 - 1358年）と結婚しました。彼女との間には、1男3女が生まれました。

マリー（1309年 - 1332年） - カラブリア公カルロ（マルグリット・ダンジューの甥）と結婚
イザベル（1313年 - 1388年） - ブルボン公ピエール1世と結婚
ブランシュ（1317年 - 1348年） - 後の神聖ローマ皇帝およびボヘミア王カール4世と結婚
ルイ（1318年 - 1328年） - シャルトル伯

参考文献

* ディーノ・コンパーニ『白黒年代記』（1948年、日本評論社・世界古典文庫）

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