シャルーナス・マルチュリョニス

ライモンダス・シャルーナス・マルチュリョニス（Raimondas Šarūnas Marčiulionis、1964年6月13日 - ）は、リトアニア（旧ソビエト連邦）出身の元プロバスケットボール選手です。NBAをはじめとする様々なリーグで活躍し、その功績は広く知られています。

プロキャリアの始まり

マルチュリョニスのプロキャリアは、ソ連リーグからスタートしました。1988年のソウルオリンピックでは、同じくリトアニア出身のアルヴィーダス・サボニスと共にソ連代表チームを牽引し、見事金メダルを獲得しました。この活躍が、彼のNBAへの扉を開くきっかけとなりました。

NBAでの挑戦

1987年のNBAドラフトで、マルチュリョニスはゴールデンステート・ウォリアーズから6巡目全体127位で指名を受けました。1989年にNBA入りを果たし、ウォリアーズで4年間プレイしました。1991年と1992年には、シックスマン賞の投票で2位となるなど、その実力は高く評価されました。

マルチュリョニスは、NBAで活躍した最初のヨーロッパ選手の1人であり、1990年代後半のリーグ国際化に大きく貢献しました。怪我による1年半のブランクを経て、1994年にシアトル・スーパーソニックス、1995年にはサクラメント・キングスにトレードされ、最後にデンバー・ナゲッツでプレイした後、1996-97シーズンをもって引退しました。

リトアニア代表としての貢献

1990年、リトアニアが独立を回復すると、マルチュリョニスはリトアニア代表チームに加わりました。彼は、将来有望な選手たちとの連絡を取り合い、ユニフォームやシューズメーカーとの交渉、スポンサー獲得に奔走しました。特に有名なスポンサーの一つが、ロックバンドのグレイトフル・デッドでした。ユニフォームには、バンドのロゴが入り、リトアニアの国旗の色である緑、黄、赤でデザインされました。

1992年のバルセロナオリンピックでは、リトアニア代表は銅メダルを獲得しました。1995年のヨーロッパ選手権では、マルチュリョニスがMVPに輝き、リトアニア代表は銀メダルを獲得しました。1996年のアトランタオリンピックでも、リトアニア代表は銅メダルを獲得し、マルチュリョニスは祖国に再びメダルをもたらしました。彼は、1987年、1989年、1990年、1991年にリトアニア最高のスポーツ選手に選ばれています。

競技生活を終えて

1992年、マルチュリョニスはヴィリニュスにホテルを開業しました。1993年には、リトアニア・バスケットボール・リーグの会長に就任し、1999年には、北欧バスケットボールリーグのコミッショナーとなりました。現在では、リトアニアで最も成功したビジネスマンの一人として知られています。

2014年には、バスケットボール殿堂入りを果たし、その功績が讃えられました。マルチュリョニスは、リトアニアのバスケットボール界におけるレジェンドとして、今もなお多くの人々に尊敬されています。

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