シャーペンアップ

シャーペンアップ：輝ける2歳時と、名馬を輩出した種牡馬としての生涯

シャーペンアップは、イギリスで活躍した競走馬にして、後に成功を収めた種牡馬です。その名は、競馬史に数々の名馬を送り出した父として、今もなお語り継がれています。

出自と幼少期

シャーペンアップの父は、アメリカ生まれのネイティヴダンサー産駒であるエタンです。エタンはデビュー戦で勝利を収めたものの、競走中の故障により、わずか1戦で競走馬としてのキャリアを終えました。その後、種牡馬としてアメリカ、アイルランドを経て、日本へ渡りました。シャーペンアップは、エタンがアイルランドで供用されていたわずか1年の間に生まれた産駒です。母Rocchettaは名門5号族の血を引いており、全姉にはヨークシャーオークスを制したOutcropがいます。この恵まれた血統背景が、シャーペンアップの才能の土台を築いたと言えるでしょう。

2歳時の華々しい活躍

2歳となった1971年、シャーペンアップは驚異的な活躍を見せます。6月のレスター競馬場でのメイドンレースを4馬身差で圧勝すると、続くドンカスター、アスコット、ニューキャッスルと、主要レースを次々と制覇し4連勝を達成。そして、ニューマーケットのミドルパークステークス（G1）では、強豪ニューステークス優勝馬フィリップオブスペインやロベールパパン賞優勝馬サンプリンスを相手に勝利し、5戦5勝という輝かしい成績を残しました。しかし、同年のフリーハンデでは、同厩舎のクラウンドプリンスとハイトップに次ぐ3番手評価にとどまりました。この評価は、シャーペンアップの潜在能力の高さを示唆していると言えるでしょう。

3歳時以降と種牡馬としての成功

3歳となった1972年、シャーペンアップはグリーナムステークスで2着に敗れ、連勝記録がストップ。その後はスプリント路線に転向しますが、思うような結果を残すことができず、競走馬としてのキャリアは幕を閉じました。

しかし、シャーペンアップの真の才能は、種牡馬として開花しました。ニューマーケットのサイドヒルスタッドで種牡馬入りしたシャーペンアップは、後にアメリカ・ケンタッキーのゲインズウェイファームに移籍。そこで、数々の名馬を輩出することとなります。

シャーペンアップ産駒の活躍

シャーペンアップの産駒は、世界中で活躍し、その名を歴史に刻みました。主な産駒には、ジョッケクルブ賞優勝馬Sanglamore、BCターフ優勝馬ペブルス、凱旋門賞優勝馬トランポリーノ、クイーンエリザベス2世ステークス優勝馬Selkirkなどがいます。さらに、後継種牡馬として活躍したクリスとダイイシスは、全兄弟という関係にあります。これらの産駒の活躍は、シャーペンアップの優れた遺伝子と、その繁殖能力の高さを証明しています。リュパン賞優勝馬Exactly Sharp、デューハーストステークス優勝馬Diesisなども、シャーペンアップの血統を受け継ぐ名馬として知られています。

シャーペンアップは母の父としても成功を収めており、2000ギニー優勝馬Mister Baileys、ジュライカップ優勝馬Cadeaux Genereux、サンルイレイステークス優勝馬Windsharp、デューハーストステークス優勝馬Dashing Blade、フィーニクスステークス優勝馬Danehill Dancer、スピンスターステークス優勝馬Clear Mandate、コーフィールドフューチュリティステークス優勝馬Encounterなど、多くの活躍馬を輩出しました。

まとめ

シャーペンアップは、2歳時の鮮烈なデビューから、種牡馬として数々の名馬を世に送り出した、競馬史に名を残す偉大な存在です。その血統は、現代の競走馬にも受け継がれ、その影響は今なお競馬界に深く根付いています。彼の競走成績と、産駒たちの活躍は、これからも競馬ファンの記憶に鮮やかに刻まれ続けるでしょう。

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