ダイイシス

ダイイシス (Diesis) - 輝ける一瞬と不滅の血統

ダイイシスは、イギリスで活躍した競走馬です。馬名は英語で「‡（ダブルダガー）」を意味します。その華麗なる競走生活と、種牡馬としての類まれな成功は、多くの競馬ファンに記憶されています。

華々しいデビューとクラシック戦線の苦戦

2歳時には、ミドルパークステークスとデューハーストステークスという2つのG1競走を制覇し、ヨーロッパの最優秀2歳牡馬の栄冠に輝きました。このときの騎手は、名手レスター・ピゴットでした。しかし、クラシック路線では、イギリス2000ギニーで8着と大敗、続くヘロンステークスでも2着に敗れ、3歳シーズン途中で競走馬としてのキャリアに幕を閉じました。

種牡馬としての驚異的な成功

競走馬としては短い期間でしたが、引退後はアメリカで種牡馬として新たな道を歩み始めます。その成功は目覚ましく、イギリス・アイルランドオークス三冠馬を2頭輩出するなど、数多くのG1競走馬を送り出しました。イギリスオークス、アイリッシュオークス、ヨークシャーオークスを制覇したRamrumaとDiminuendoの活躍は、ダイイシス産駒の質の高さを象徴しています。他にも、エクリプスステークスとインターナショナルステークスをそれぞれ2回制したHalling、そしてアーリントンミリオンを制したDebussyなど、数々の名馬を輩出しました。

日本でも、マルカダイシス（鳴尾記念などG2勝ち）、スギノハヤカゼ（スワンステークスなどG2勝ち）といった活躍馬が誕生しています。これらの活躍は、ダイイシスがいかに優れた遺伝子を持っていたかを物語っています。

名門血統の一員

ダイイシスは、名門血統シャーペンアップの産駒です。全兄には、サセックスステークスを制した名マイラーのクリス (Kris) がおり、全弟には種牡馬として活躍したキーン (Keen) がいます。ダイイシス自身も、その才能と優れた繁殖能力で、家族の名声をさらに高めました。クリスやキーンと同様に、ダイイシスはシャーペンアップの血を世界中に広める役割を果たしたのです。

短い生涯の幕切れ

2006年に種牡馬を引退。同年11月18日、腰骨の骨折により安楽死という、あまりにも早すぎる最期を迎えました。しかし、その短い生涯において、競走馬として、そして種牡馬として、ダイイシスは競馬界に大きな足跡を残しました。彼の血統は、現在も世界中の競走馬の中に受け継がれ、その輝かしい功績は永遠に語り継がれていくことでしょう。

血統表、競走成績詳細

より詳細な血統表や競走成績については、netkeibaやJBISサーチなどの競馬情報サイトを参照ください。

もう一度検索