シャーロット・モーター・スピードウェイ

シャーロット・モーター・スピードウェイは、アメリカ合衆国ノースカロライナ州コンコードにあるオーバルトラックです。このサーキットは、全長が1.5マイル（約2400メートル）で、最大で16万5000人の観客を収容できる能力を持っています。1959年に着工し、1960年に完成したこのサーキットは、他の多くのレーストラックに比べて特異な特徴を持っています。

2009年にはロウズ（Lowe's）がネーミングライツを取得し、ロウズ・モーター・スピードウェイと名称が変更されましたが、2010年には旧名のシャーロット・モーター・スピードウェイに戻りました。このサーキットは「サウスイーストの獣」としても知られており、周辺にはNASCARの本部が存在し、90%ものチームが80キロ圏内にファクトリーを有しています。そのため、シャーロットはNASCARの聖地の一つとも考えられています。

このサーキットでは、モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ、エクスフィニティ・シリーズが年に2回、5月と9月に開催され、特に5月にはコカ・コーラ600という長いレースが行われます。また、この時期にはモンスターエナジー・オープンやモンスターエナジー・NASCARオールスターレースといった大イベントも同時に行われるため、多くの観客が集まります。2018年からは、インフィールドセクションを使用したローバルコースが新たに行われるようになり、プレーオフ（チェイス）のラウンド・オブ・シックスティーンの最終戦もここで行われます。

トラックの特徴

シャーロット・モーター・スピードウェイは、1.5マイルの24度のバンクがあるクアッドオーバルであり、全体的なコース形状はアトランタやテキサスと類似しています。テキサスに比べてターンのタイトさが強調されていますが、バックストレッチが長く、フロントストレッチは比較的短めである点が異なります。レコードタイムはほぼ同一であり、走行しやすさに大きな差はないようです。以前はアウトライン側が使いにくいと言われていましたが、マシンがカー・オブ・トゥモロー（CoT）にシフトした影響で、現在ではアウトラインでもさほど不利益はないとされます。

zMAX・ドラッグウェイ

シャーロット・モーター・スピードウェイの近くには、zMAX・ドラッグウェイがあります。このドラッグレースコースは2008年に開業し、4レーンのコンクリート舗装が施された国内唯一のコースです。スピードウェイから約10キロの位置にあるこのトラックは、ドラッグレースファンにとって特別な場所になっています。

過去のインディカー開催

1997年から1999年までインディカー・シリーズが開催されていたものの、1999年に発生した悲惨な事故により、観客席に飛び込んだタイヤが原因で3人が亡くなるという大惨事が起こり、以降このサーキットでのインディカーの開催は行われていません。

記録

シャーロット・モーター・スピードウェイにおける記録も興味深いものがあります。最多勝利は6勝でボビー・アリソン、ダレル・ウォルトリップ、ジミー・ジョンソンの3名が同数で達成しています。最多出走回数はリチャード・ペティの64回、最多ポールポジションはダビッド・パーソンによる21回、最多リードラップはボビー・アリソンの2339周です。また、スプリントカップ予選レコードはデニー・ハムリンによる時速195.624mph（27.604秒）で、ネーションワイドシリーズ予選レコードはジミー・ジョンソンの184.445mph（29.277秒）、キャンピングワールドトラックシリーズ予選レコードはマイク・スキナーによる183.051mph（29.500秒）です。これらの記録は、このサーキットでの非常に競技的な環境を証明しています。

シャーロット・モーター・スピードウェイは、その歴史と実績を誇る重要なレーストラックであり、多くのファンに愛されています。

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