シュレック2

『シュレック2』（原題: Shrek 2）

『シュレック2』は、2004年に公開されたアメリカのコンピュータアニメーション映画であり、ウィリアム・スタイグの絵本『みにくいシュレック』をベースにしています。この作品は、前作『シュレック』の直接的な続編であり、シュレックシリーズの二作目として位置付けられています。監督はアンドリュー・アダムソン、ケリー・アズベリー、コンラッド・ヴァーノンの三人が務め、声優陣にはマイク・マイヤーズ、エディ・マーフィ、キャメロン・ディアスが続投。新たにアントニオ・バンデラス、ジュリー・アンドリュース、ジョン・クリーズ、ルパート・エヴェレット、ジェニファー・ソーンダースが参加し、新キャラクターを演じています。

物語は、シュレックとフィオナの結婚生活から始まります。ハネムーンから帰ってきた二人は、フィオナの両親が彼らを王国に招待したことを知ります。しかし、フィオナの母親であるフェアリー・ゴッドマザーは、シュレックが自分の息子チャーミング王子とフィオナを結婚させようと画策。シュレックと彼の親友ドンキーは、長ぐつをはいた猫と共に困難に立ち向かいます。

2001年に制作が開始され、オリジナルの脚本家との意見相違を経て、アンドリュー・アダムソンに引き継がれました。物語の要素には1967年の映画『招かれざる客』からインスパイアを受けた部分もあります。また、映像表現の面でも新しいアニメーション技術が使用され、特に長ぐつをはいた猫の毛皮の質感などが改善されました。

本作は2004年のカンヌ国際映画祭でプレミア上映され、その後、全米で記録的な興行収入を最初の週末に上げました。最終的には、全世界で約9億3千万ドルを稼ぎ出し、当時のアニメーション映画として歴代最高の興行収入となりました。このことから、ドリームワークスのアニメーションシリーズにおける最も成功した作品の一つとされています。

ストーリー展開において、シュレックはフィオナを幸せにしたいと思いつつも、自分の見た目と立場に苦しむシーンが描かれ、ユーモアだけでなく感動的な要素も加えられています。フィオナはシュレックの見た目を変えず、彼とその本質を愛する選択をします。結局、フィオナは怪物の姿を選び、二人はその姿でも幸せに暮らすことを決めます。

音楽の面でも注目され、ハリー・グレッグソン＝ウィリアムズが手がけたサウンドトラックは、多くのヒット曲が収められ、商業的にも成功しました。公開後も高い評価を受け、アカデミー賞にノミネートされるなど、その影響力は今なお残っています。

続編には『シュレック3』と『シュレック フォーエバー』が存在し、2001年から2018年にかけて、シリーズの人気は継続的に支えられました。アニメーション映画の新たな地平を切り開いた『シュレック2』は、世代を超えて愛される名作となっています。

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