ショットガン (ニュース)

ショットガン

『ショットガン』は、1987年4月から1989年3月にかけてフジテレビで放送された、短時間のスポットニュース番組です。一般的なニュース放送とは異なり、主に番組切り替え前の毎正時前1分間を利用して最新かつ重要なニュースを、当時の女性アナウンサーが簡潔に伝えるスタイルが特徴でした。このユニークな放送形式により、視聴者に手軽に最新の情報を提供することを目指しました。

番組は関東ローカルでの放送が中心でしたが、19:58からの1枠は全国ネットとしても放送されました。この時間帯の放送は、各地域の局によってタイトルが変更されることが多く、フジテレビ以外の多くの局では独自の名前が付けられました。しかし、共通して重要な情報を迅速に提供する役割が担われていたのです。

番組の冒頭では放送回数を表示し、担当アナウンサーのアップ映像が流れる演出があり、視聴者にとっても親しみやすい印象を与えました。また、フリーアナウンサーの中安みゆきが関西弁でニュースを伝えるなど、新しい試みも行われ、視聴者の関心を引く努力が見られました。

『ショットガン』の終了後も、19:58の全国ネット枠は『FNNニュース』へと移行し、より一般的なミニニュース形式へ戻りました。この『FNNニュース』は1994年9月まで続けられました。

番組に関する詳細な経緯は、1987年10月に放送されたドキュメンタリー「なんてったって好奇心」で紹介されています。初期の構想としては、毎正時に近い時間帯に1分間の情報ゾーンを設けることが考えられていたことが記されています。このアイデアは、当時の「笑っていいとも！」のプロデューサーとの折衝を経て実現したものでした。

放送スケジュール

『ショットガン』は、平日では7:58、9:59、14:00、16:00、19:58の5回放送されました。中でも19:58の枠は全国ネットとなっており、地域によってはタイトルが異なることがありました。また、土日では19:58の全国ネットのみの放送でしたが、1987年には8:59の枠でも放送されていました。この19:58の枠は1988年から月・水にも拡大され、視聴者におけるニュースに対するニーズに応えました。

番組内容と視聴者参加

9:59の回では「あなたのニュースを買います」として、視聴者が投稿したビデオを紹介するコーナーが設けられていました。そして14:00の回では「ショットガンチェック」と称し、新宿駅東口で一般の人々にアンケートを行い、その結果を中継しながら紹介する企画がありました。これにより、視聴者の参加を促し、ニュースを身近に感じるきっかけを生み出しました。また、突発的な事件が発生した際には、予定されていた内容を変更して緊急ニュースを伝える柔軟性も持ち合わせていました。

系列局につながる展開

系列局では、テレビ新広島が『tssショットガン』のタイトルで自主制作を行いました。当初は『ショットガン』の差し替えとして始まりましたが、その後も1990年代前半まで続けられました。この枠では通常のニュース番組形式が用いられ、広島県内の地方選挙では『tss選挙ショットガン』として開票結果を伝えるミニ番組が放送されることもあったのです。

このように、『ショットガン』は短期間ながらも新しい形式のニュース伝達を試みた番組であり、多くの視聴者に親しまれ、その後のニュース番組に影響を与えた重要な存在でした。

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