ショートプログラム

ショートプログラムについて

フィギュアスケートにおけるショートプログラム（Short Program）は、男子シングル、女子シングル、ペア競技の重要なコンポーネントです。この種目は略してSPとも呼ばれ、フリースケーティング（FS）という別の競技形式に対して、短い演技時間が特徴です。フリースケーティングは「ロングプログラム」とも称され、その名の通り、ショートプログラムとは異なり、長い演技時間が設定されています。

歴史的背景

ショートプログラムの起源は1960年代初頭にさかのぼります。この時期、男子シングルと女子シングルはコンパルソリーフィギュアとフリースケーティングの2つの競技形式を採用していました。また、ペア競技はフリースケーティングのみで行われていました。

1963-64年シーズンからは、ペア競技においてショートプログラムの前身である「コネクテッドプログラム」が導入され、私たちが知っているショートプログラムへの道が開かれました。しかし、男子および女子シングルは当初、旧来の2競技のままでした。

1972年に札幌オリンピックが開催された際、女子シングルでの出来事が議論を呼び、これを受けてコンパルソリーフィギュアの重要性を減らす目的から、1972-1973年シーズンより男子シングルおよび女子シングルにもショートプログラムが導入されました。この改変により、ショートプログラムは現在に至るまで重要な役割を果たしています。また、コンパルソリーフィギュアは1989-1990年シーズンをもって完全に廃止されました。

ショートプログラムは過去に1989年から1992年のシーズンでは「オリジナルプログラム」、1993年から1994年のシーズンでは「テクニカルプログラム」という名称でも知られていました。

国際スケート連盟のルール

国際スケート連盟（ISU）によるショートプログラムの規定には、以下のような要素があります。

• - 演技時間: すべての競技種目において、演技時間は2分40秒±10秒（最小2分30秒～最大2分50秒）が求められます。
• - 音楽の選択: 使用する音楽は自由で、歌詞が含まれた楽曲も使用できます。

シングル競技の要素

男子シングルと女子シングルは以下の7つの要素を実施します。

1. アクセルジャンプ
2. ステップからのジャンプ
3. ジャンプコンビネーション
4. フライングスピン
5. スピンコンビネーション
6. ステップシークエンス
7. (女子) 特殊スピン

男子のみ: 足換えスピン（「足換えキャメルスピン」または「足換えシットスピン」のいずれかを選択）
女子のみ: スピン（「レイバックスピン」・「シットスピン」・「キャメルスピン」のいずれかを選択）

ペア競技の要素

ペア競技も特有の要素があり、以下の7つを行います。

1. リフト
2. ツイストリフト
3. スロージャンプ
4. ソロジャンプ
5. スピン（「ソロスピン」・「ペアスピン」が隔年で変わります）
6. デススパイラル
7. ステップシークエンス

このように、ショートプログラムはフィギュアスケートにおいて非常に重要な位置を占めており、選手の技術や表現力を引き出すための競技形式として位置づけられています。

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