ショーン・マリオン

ショーン・マリオン：マトリックスと呼ばれたオールラウンダー

ショーン・ドウェイン・マリオン（Shawn Dwayne Marion）は、1978年5月7日、アメリカ合衆国イリノイ州ウォキーガンに生まれました。NBAのフェニックス・サンズなどで活躍した元プロバスケットボール選手で、その人間離れした身体能力から「マトリックス」という異名を持ちました。右足には縦書きで「魔鳥樟」というタトゥーを入れていたことでも知られています。ポジションはフォワードで、身長201cm、体重103kg。

NBA入りの経緯とサンズでの活躍

インディアナ州の短大を経て、ネバダ大学ラスベガス校に編入。1年間プレーした後、1999年のNBAドラフトでフェニックス・サンズから1巡目9位指名を受け、NBA入りを果たしました。ルーキーイヤーの1999-00シーズンから平均得点を2桁に乗せ、オールルーキーセカンドチームに選出されるなど、その才能の片鱗を見せつけました。

2004-05シーズンには、チームはリーグトップの62勝を記録。スモールフォワードを本職としながらも、マイク・ダントーニHCによってパワーフォワードとして起用され、スティーブ・ナッシュ、アマレ・スタウダマイアー、ジョー・ジョンソンらと共に、スモールラインナップでリーグを席巻しました。

翌2005-06シーズンは、ジョー・ジョンソンの移籍やスタウダマイアーの長期離脱など、チームにとって苦しい状況が続きましたが、マリオンは21.8得点、11.8リバウンド、1.7ブロック、1.8アシストと、全ての部門でキャリアハイを記録。チームを西地区決勝まで牽引しました。2006-07シーズンにはスタウダマイアーが復帰し、サンズは61勝21敗という好成績を残しましたが、プレイオフではカンファレンスセミファイナルでサンアントニオ・スパーズに敗れました。

移籍と初優勝

シーズンオフには、チーム内での自身の扱いに不満を募らせ、トレードを希望するようになります。そして、2007-08シーズン途中の2月、シャキール・オニールとの交換トレードで、マーカス・バンクスらと共にマイアミ・ヒートへ移籍しました。

その後、ダラス・マーベリックスに移籍し、主力として活躍。2010-2011シーズンには、チームはNBAファイナルに進出し、マイアミ・ヒートとの対戦となりました。マリオンは全6試合で平均13.7得点、6.3リバウンドを記録し、チームは4勝2敗で勝利。自身初のNBAチャンピオンリングを獲得しました。

引退と実績

2014-15シーズンには、クリーブランド・キャバリアーズに移籍し、このシーズン限りで引退することを表明。2015年6月18日に正式に引退しました。

NBAオールスターゲームには4度出場し、2004年には米国代表としてアテネオリンピックに出場、銅メダルを獲得するなど、輝かしい実績を残しました。

プレースタイル

マリオンは、高い身体能力と抜群の跳躍力を活かしたアクロバティックなプレーを得意とするオールラウンダーでした。攻守にわたって活躍し、特に独特なシュートフォームは、NBAの歴史上最もユニークなものとして知られています。

受賞歴

NBAチャンピオン：2011
オールルーキーセカンドチーム：2000
オールNBAサードチーム：2005, 2006
オールスター出場：2003, 2005〜2007

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