シリストラ州

シリストラ州の概要

シリストラ州（ブルガリア語: Област Силистра、ラテン文字転写: Oblast Silistra）は、ブルガリア北東部、ドブルジャ地方の南部に位置する州です。州都はシリストラで、トルコ語ではシリストレ（Silistre）として知られています。歴史的にはドルスタル（Drastar）やドゥルストル（Dârstor）とも呼ばれていました。

地理

シリストラ州は、ブルガリア北西部のドナウ川沿いに位置し、平坦で肥沃な土地が広がっています。ドナウ川を挟んでルーマニアと国境を接しており、東にはドブリチ州、南東にはシュメン州、南にはラズグラト州、西にはルセ州と隣接しています。ドナウ川の河口に近く、農業が盛んな地域です。州内には世界遺産に登録されているスレバルナ自然保護区があり、ペリカンなどの渡り鳥の重要な休息地となっています。

歴史

シリストラ州は歴史的に重要な場所であり、969年にはキエフ・ルーシに占領され、ビザンチン帝国との間でドロストロン包囲戦が繰り広げられました。その後、ビザンチン帝国に復帰し、12世紀には第二次ブルガリア帝国の一部となりました。14世紀末にはオスマン帝国に併合され、長らくその支配下にありました。1913年の第二次バルカン戦争後、ルーマニアに編入されましたが、1940年のクラヨヴァ協定によりブルガリア領に復帰しました。ルーマニア統治時代にはドゥロストル県（Judeţul Durostor）と呼ばれていました。

基礎自治体

シリストラ州には以下の7つの基礎自治体があります。

アルファタル（Алфатар、Alfatar）
ドゥロヴォ（Дулово、Dulovo）
グラヴィニツァ（Главиница、Glavinitsa）
カイナルジャ（Кайнарджа、Kaynardzha）
シトヴォ（Ситово、Sitovo）
トゥトラカン（Тутракан、Tutrakan）
* シリストラ（Силистра、Silistra）- 州都

人口動態

シリストラ州は、ブルガリア国内でもトルコ系住民の比率が高い地域として知られています。2001年の調査によると、住民の59.3%がブルガリア人と自己規定し、トルコ人が34.3%、ロマが4.6%となっています。この州は、ブルガリアにおいて4番目にトルコ系住民の比率が高い地域です。

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