ドブリチ州

ドブリチ州は、ブルガリア北東部に位置し、南ドブロジャ地方に属する州です。州都はドブリチ市であり、この地域は歴史的にも重要な意味を持っています。ドナウ川デルタに程近いながらもドナウ川には直接面しておらず、北はルーマニアのコンスタンツァ県、西はシリストラ州、南はシュメン州とヴァルナ州に接し、東は黒海に面しています。全体的に標高は低く、黒海沿岸には平原が広がっています。

基礎自治体

ドブリチ州には、以下の8つの基礎自治体があります。

バルチク（Балчик、Balchik）
ゲネラル・トシェヴォ（Генерал-Тошево、General Toshevo）
カヴァルナ（Каварна、Kavarna）
クルシャリ（Крушари、Krushari）
シャブラ（Шабла、Shabla）
テルヴェル（Тервел、Tervel）
ドブリチカ（Община Добричка、Obshtina Dobrichka）- ドブリチ市を含まない
ドブリチ（Община Добрич、Obshtina Dobrich）- 州都

これらの自治体が、州の行政と地域社会を支えています。

地理

ドブリチ州は、ドナウ川の河口に近く、ドナウデルタの周辺に位置していますが、ドナウ川には直接接していません。北はルーマニアのコンスタンツァ県、西はシリストラ州、南はシュメン州とヴァルナ州に隣接し、東は黒海に面しています。この地域は全体的に標高が低く、特に黒海沿岸には平原が広がっているのが特徴です。

歴史

ドブリチ州は、第一次ブルガリア帝国の発祥の地であり、ドブリチ市には同国を建国した皇帝、アスパルフ・ハーンの像が建てられています。歴史的な変遷として、1913年の第二次バルカン戦争によってルーマニアに編入されましたが、1940年のクラヨヴァ協定によってブルガリア領に復帰しました。ルーマニア統治時代には、この地域はカリアクラ県（Judeţul Caliacra）と呼ばれていました。また、ルーマニアのマリア王妃によって建てられた夏の離宮であるバルチク宮殿が今も残されており、その歴史を物語っています。

人口動態

2001年のデータによると、ドブリチ州には215,217人が居住しており、そのうち76.3%がブルガリア人、13.1%がトルコ人、8.7%がロマ人です。トルコ語を母語とする人は人口の15.4%に達し、トルコ人の中にはガガウズ人も含まれていると見られています。この地域は、多様な民族が共存する場所として知られています。

観光

ドブリチ州は、黒海沿岸の他の地域と同様に、ビーチリゾートとして観光産業が盛んです。特にバルチク市のアルベナには、長く美しい砂浜が広がり、多くのリゾート施設が立ち並んでいます。また、バルチクには3つのゴルフ場が整備されており、リゾート地としての魅力を高めています。これらの施設は、国内外から多くの観光客を惹きつけています。

まとめ

ドブリチ州は、豊かな歴史と美しい自然、多様な文化が共存する魅力的な地域です。黒海沿岸のリゾート地としての側面だけでなく、歴史的な背景や文化的な多様性も持ち合わせており、訪れる人々を魅了しています。この地域の歴史や文化、美しい海岸線を楽しむことができるでしょう。

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