シリル・マレ

シリル・マレ：フランス柔道界の雄

シリル・マレ（Cyrille Maret、1987年8月11日 - ）は、フランスのディジョン出身の柔道選手です。100kg級を主戦場とし、国際舞台で目覚ましい活躍を見せました。

若き日の栄光と挫折

2003年、ヨーロッパユースオリンピックフェスティバル90kg級で優勝、ヨーロッパカデ選手権でも頂点に立ち、その才能を開花させました。その後100kg級に階級を上げ、2006年には世界ジュニア柔道選手権大会で優勝を果たし、将来を嘱望されます。

しかし、2012年のロンドンオリンピック代表には選ばれませんでした。2011年にはヨーロッパ選手権2位、グランドスラム・モスクワ2位と結果を残していたものの、オリンピック出場の夢は叶いませんでした。

世界の舞台へ

ロンドン五輪出場を逃したマレは、その後も地道な努力を続け、国際大会で着実に実績を重ねていきます。2013年には、グランドスラム・パリで3位、グランプリ・デュッセルドルフでは優勝を飾りました。同年の世界選手権では7位に終わりましたが、翌2014年のグランドスラム・パリでは、決勝でチェコのルカシュ・クルパレクを破り優勝しました。

2015年の世界選手権では、準決勝で日本の羽賀龍之介に敗れ、3位決定戦でも敗れて5位に終わりました。しかし、同年のグランドスラム・パリでは優勝を飾り、実力を見せつけました。

リオ五輪でのメダル獲得

2016年、マレはリオデジャネイロオリンピックに出場。準決勝でクルパレクに敗れたものの、3位決定戦でドイツのカール＝リヒャルト・フライを破り、見事銅メダルを獲得しました。29歳の誕生日に手にした初のオリンピックメダルは、彼の柔道人生におけるハイライトとなりました。

その後と引退

リオ五輪後も、マレは第一線で活躍を続けました。2017年のグランドスラム・パリでは決勝で飯田健太郎に敗れましたが、ヨーロッパ選手権では2位に入賞。2018年の世界団体では、決勝の日本戦で原沢久喜に敗れ、チームも2位に終わりました。2019年の世界団体でも、決勝で影浦心に敗れ、再び2位となりました。

2021年には、100kg超級でグランドスラム・パリに出場し、2位に入賞。しかし、2022年3月、惜しまれつつも現役引退を表明しました。

戦績

シリル・マレは、90kg級と100kg級で数々の輝かしい戦績を残しました。

主な戦績

2003年 ヨーロッパユースオリンピックフェスティバル 優勝（90kg級）
2003年 ヨーロッパカデ選手権 優勝（90kg級）
2006年 世界ジュニア柔道選手権大会 優勝（100kg級）
2009年 ユニバーシアード 優勝（100kg級）
2014年 グランドスラム・パリ 優勝（100kg級）
2015年 グランドスラム・パリ 優勝（100kg級）
2016年 リオデジャネイロオリンピック 3位（100kg級）

その他、ヨーロッパ選手権でのメダル獲得、グランドスラム・東京での入賞など、多数の国際大会で活躍しました。

人柄

シリル・マレは、その実力だけでなく、人柄の良さでも知られています。試合では常に正々堂々と戦い、対戦相手への敬意を忘れず、多くの柔道家から尊敬を集めました。

引退後も、柔道界への貢献を続けていくことが期待されています。

外部リンク

シリル・マレ - 国際オリンピック委員会 (英語)
* シリル・マレ - JudoInside.com (英語)

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