ルカシュ・クルパレク

ルカシュ・クルパレク（Lukáš Krpálek）は、1990年11月15日生まれのチェコ出身の柔道家です。100kg級と100kg超級の2つの階級で世界選手権を制覇し、オリンピックでも金メダルを獲得するなど、輝かしい実績を持つ選手です。チェコ語の発音に近い表記は「ルカーシュ・クルパーレク」となります。

幼少期から柔道との出会い

クルパレクは7歳の時に「空手」を始めましたが、2ヶ月後にそれが実は柔道であったことに気づきます。しかし、彼は空手に転向することなく、柔道を続けることを選びました。この偶然の出会いが、後の彼の柔道人生を大きく左右することになります。

ジュニア時代から世界へ

クルパレクは早くからその才能を発揮し、2009年と2010年の世界ジュニア選手権で2連覇を達成しました。2011年には、シニアの世界選手権で3位入賞を果たし、世界トップレベルの選手として注目を集めるようになります。

ロンドンオリンピックと世界選手権での活躍

2012年のロンドンオリンピックでは、2回戦で日本の穴井隆将選手を破るも、準々決勝で敗れ7位に終わりました。しかし、2013年の世界選手権では3位に入賞。2014年の世界選手権では、決勝でホセ・アルメンテロス選手を破り、見事優勝を果たしました。

リオデジャネイロオリンピックでの金メダル

2016年のリオデジャネイロオリンピックでは、準々決勝で日本の羽賀龍之介選手を破り、決勝ではエルマール・ガシモフ選手に一本勝ちし、金メダルを獲得しました。これはチェコ勢として、オリンピック柔道競技初の金メダルという快挙でした。

100kg超級への挑戦と2階級制覇

リオデジャネイロオリンピック後、クルパレクは階級を100kg超級に上げました。2017年のグランドスラム・[[東京]]では2位に入賞。2018年のヨーロッパ選手権では優勝を果たしました。そして、2019年の世界選手権では、決勝で原沢久喜選手を破り、100kg級に続いて100kg超級でも世界チャンピオンとなり、2階級制覇を達成しました。

東京オリンピックでの2階級制覇の偉業

2021年の東京オリンピックでは、準決勝で原沢久喜選手、決勝でグラム・ツシシビリ選手を破り、見事金メダルを獲得。ウィレム・ルスカ、バルデマール・レジェンに次ぐ、史上3人目のオリンピック2階級制覇という偉業を成し遂げました。オリンピックと世界選手権の両方で2階級制覇を達成したのは、彼が初めてです。

その後のキャリア

2023年からは階級を100kg級に戻し、グランプリ・アルマダで3位に入賞。同年の世界選手権では2位となりました。2024年のパリオリンピックでは、2回戦で斉藤立選手に敗れ、オリンピック3連覇はなりませんでした。

プレースタイルと人物

クルパレクは、体格を生かした力強い柔道が持ち味です。特に、組み手争いからの大内刈や、寝技を得意としています。憧れの柔道家として井上康生さんの名前を挙げています。

主な戦績

オリンピック
2016年 リオデジャネイロオリンピック 100kg級 金メダル
2021年 東京オリンピック 100kg超級 金メダル
世界選手権
2014年 100kg級 優勝
2019年 100kg超級 優勝

数々の国際大会で輝かしい成績を収めているクルパレク。彼の今後の活躍にも注目が集まります。

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