シルク・ディグリーズ

ボズ・スキャッグス『シルク・ディグリーズ』

1976年にリリースされたボズ・スキャッグスのアルバム『シルク・ディグリーズ』は、彼のキャリアにおける転換点となり、大成功を収めた作品として知られています。

アルバム概要

このアルバムは、Billboard 200で2位を獲得し、スキャッグスにとって初のトップ10入りを果たしました。R&Bチャートでも6位に入るなど、幅広い層からの支持を得ました。また、イギリスでも初めてチャートインし、20位を記録しています。

特に、シングルカットされた「ロウダウン」は、Billboard Hot 100で3位、R&Bチャートとディスコ・チャートで5位を記録する大ヒットとなり、グラミー賞の最優秀R&B楽曲賞を受賞しました。さらに、「ウィ・アー・オール・アローン」は、数多くのミュージシャンによってカバーされ、スタンダードナンバーとして広く親しまれています。

1976年9月25日には、人気テレビ番組『サタデー・ナイト・ライブ』にスキャッグスが出演し、本作から「ロウダウン」と「何て言えばいいんだろう」を披露し、アルバムのプロモーションに貢献しました。

TOTO結成のきっかけ

『シルク・ディグリーズ』の制作には、デヴィッド・ペイチ（Keyboards）、デヴィッド・ハンゲイト（Bass）、ジェフ・ポーカロ（Drums, Percussion）といった、後にTOTOを結成するメンバーが参加していました。このアルバムでの共演がきっかけとなり、彼らは新たな音楽の道を歩むことになったのです。

収録曲

1. 何て言えばいいんだろう - "What Can I Say"
2. ジョージア - "Georgia"
3. ジャンプ・ストリート - "Jump Street"
4. あの娘に何をさせたいんだ - "What Do You Want the Girl to Do"
5. ハーバー・ライト - "Harbor Lights"
6. ロウダウン - "Lowdown"
7. イッツ・オーヴァー - "It's Over"
8. 明日に愛して - "Love Me Tomorrow"
9. リド・シャッフル - "Lido Shuffle"
10. ウィアー・オール・アローン - "We're All Alone" (初リリース時の邦題は「二人だけ」)

2007年のリマスター盤には、以下のライブ音源がボーナストラックとして収録されています。

1. 何て言えばいいんだろう (ライヴ)
2. ジャンプ・ストリート (ライヴ)
3. イッツ・オーヴァー (ライヴ)

参加ミュージシャン

ボズ・スキャッグス - ボーカル、ギター
デヴィッド・ペイチ - キーボード
フレッド・タケット - ギター
ルイ・シェルトン - ギター
デヴィッド・ハンゲイト - ベース
ジェフ・ポーカロ - ドラムス、パーカッション
ジム・ホーン - ホーン
トム・スコット - ホーン
プラス・ジョンソン - ホーン
バド・シャンク - ホーン
チャック・フィンドレー - ホーン
ディック・ハイド - ホーン
ポール・ハビノン - ホーン
ヴィンセント・デ・ローザ - ホーン
シド・シャープ - コンサートマスター
ジョー・ポーカロ - パーカッション
レス・デュデック - スライド・ギター
キャロライン・ウィリス - バッキング・ボーカル
マーティ・マッコール - バッキング・ボーカル
ジム・ギルストラップ - バッキング・ボーカル
オージー・ジョンソン - バッキング・ボーカル
マキシン・グリーン - バッキング・ボーカル
* ペパー・スウェンソン - バッキング・ボーカル

『シルク・ディグリーズ』は、ボズ・スキャッグスの音楽キャリアにおける重要な作品であるだけでなく、その後の音楽シーンにも大きな影響を与えた名盤として、長く愛され続けています。

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