シルポート

シルポート：大逃げの名手とその血脈

2005年生まれの競走馬シルポートは、その華麗な大逃げ戦術で多くのファンを魅了した名馬です。中国・上海のゴルフクラブに由来する名前を持つ彼は、2008年のデビューから数々のレースを駆け抜け、2011年と2012年にはマイラーズカップを連覇するなど、重賞競走で素晴らしい成績を残しました。

輝かしい競走馬時代

デビュー戦は惜しくも3着。しかしその後、持ち前の脚力を生かした逃げの戦法で頭角を現し始めます。2008年には未勝利戦を制し、オープン入りを果たすまでの道のりを着実に歩んでいきます。2010年には重賞初挑戦となるマイラーズカップで12着と敗れましたが、続く都大路ステークスを逃げ切ってオープン競走初勝利を飾ります。年末の2010ファイナルステークスでも逃げ切り勝ちを収め、着実に実力を上げていきました。

2011年は、シルポートにとって飛躍の年となりました。初戦の京都金杯を逃げ切り勝ちで制し、念願の重賞初制覇。そして、最大の目標であったマイラーズカップでも逃げ切り勝ちを収め、重賞2勝目を飾りました。この年は安田記念などGI競走にも挑戦しましたが、思うような結果を残せませんでした。

続く2012年も、マイラーズカップ連覇という偉業を達成します。しかし、安田記念ではハイペースの逃げにも関わらず12着と敗れ、秋シーズンも思うような結果が出ませんでした。それでもマイルチャンピオンシップでは4着と健闘を見せ、その実力の一端を垣間見ることができました。

2013年、中山記念では3着に入線するも、その後は思うような結果が出ず、骨膜炎を発症したため、現役を引退することとなりました。

種牡馬としての成功

引退後は種牡馬となり、少ない種付け頭数ながら、地方競馬で活躍する産駒を輩出しました。特に2017年産駒のハクサンアマゾネスは、金沢競馬で数々の重賞レースを制覇し、その才能を遺憾なく発揮しました。彼女は金沢プリンセスカップをはじめ、石川ダービー、加賀友禅賞、お松の方賞、中日杯、JBCイヤー記念、読売レディス杯、北國王冠などを勝利。さらに利家盃と百万石賞を4連覇、兵庫サマークイーン賞と兵庫クイーンカップを2連覇するなど、地方競馬の歴史に名を刻む活躍を見せました。彼女の活躍は、シルポートの遺伝子の強さを証明するものです。

充実した血統背景

シルポートの母は山内研二厩舎に所属し、2勝を挙げ、クイーンカップにも出走した実績があります。さらに、母の半姉には、阪神牝馬ステークスを制したサウンドオブハートとカフェブリリアントがいます。近親には桜花賞で3着に入ったノースサンデーや、重賞で2着に入ったマチカネアカツキもおり、優れた血統を受け継いでいることがわかります。

まとめ

シルポートは、その個性的な走りで多くの競馬ファンを魅了し、重賞競走での勝利、そして種牡馬としての成功を通じて、競馬史にその名を刻みました。彼自身の活躍だけでなく、優秀な産駒の活躍も相まって、シルポートの血統は今後ますます注目を集めていくでしょう。彼の伝説は、これからも語り継がれていくことでしょう。

もう一度検索