ハクサンアマゾネス

ハクサンアマゾネス：地方競馬の歴史に名を刻んだ最強牝馬

2017年3月6日生まれのハクサンアマゾネスは、日本の地方競馬、特に金沢競馬を代表する競走馬として、その名を歴史に刻みました。中央競馬で活躍したシルポートを父に持つ彼女は、2020年のデビュー以来、類まれな強さで数々の重賞競走を制覇し、日本競馬史に燦然と輝く記録を打ち立てました。

輝かしい戦績：重賞25勝の金字塔

ハクサンアマゾネスの戦績はまさに圧巻です。2020年のデビューから引退までの間、実に25もの重賞競走を勝利しました。これは、ばんえい競馬のオレノココロと並ぶ日本最多記録であり、平地重賞においては日本最多勝記録となります。

特に、兵庫クイーンカップ（2023年、2024年）、百万石賞（2021年～2024年4連覇）、利家盃（2021年～2024年4連覇）、兵庫サマークイーン賞（2023年、2024年）など、主要重賞を幾度も制覇。2020年の石川ダービーやノトキリシマ賞など、数々のタイトルを獲得しました。これらの勝利は、彼女の卓越した能力と、関係者による献身的な努力の結晶と言えるでしょう。

年次代表馬に輝いた3度の栄光

ハクサンアマゾネスは、その活躍から2020年、2021年、2023年の3度にわたり金沢競馬の年度代表馬に選出されました。これは彼女の圧倒的な強さと、金沢競馬にとっても大きな誇りとなる偉業です。3年連続での受賞こそ逃したものの、その存在感は金沢競馬を代表する存在として抜きん出ていました。

常に進化を遂げた競走生活

彼女の競走生活は順風満帆とは言い難く、転厩や遠征など様々な経験を重ねました。2021年には金沢競馬の休催期間を利用し、船橋の矢野義幸厩舎に転厩。南関東での交流重賞に挑戦するも、結果が出せず金沢に戻りました。その後は、金沢競馬の休催期間でも金沢に所属し、休養に充てるなど、常に最適な環境で調整を続けました。

6歳時(2023年)には、自身初の2連敗を経験するなど苦戦を強いられる場面もありました。それでも、彼女は持ち前の強さを発揮し、金沢競馬移転50周年記念競走や利家盃、百万石賞などで圧勝し、重賞17勝を達成。オグリキャップ、ブライアンズロマンに並ぶ記録を達成しました。園田競馬場への遠征も成功させ、地方競馬の枠を超えた活躍を見せつけました。

7歳時（2024年）には、さらなる高みを目指し、兵庫サマークイーン賞を連覇。そして、最終目標として挑んだ兵庫クイーンカップでは、見事連覇を達成。重賞25勝という金字塔を打ち立てました。

引退と未来

2024年11月、ハクサンアマゾネスは現役を引退しました。その卓越した能力、類まれな勝利数、そして競馬界に与えた影響は、長く人々の記憶に刻まれることでしょう。彼女の引退は、多くのファンにとって大きな別れとなりましたが、同時に、彼女の華麗な競走生活を称える機会ともなりました。引退式では、関係者やファンから惜しみない祝福を受け、第二の人生への門出を迎えました。

ハクサンアマゾネスの記録は、地方競馬の歴史に新たな一ページを刻んだだけでなく、未来の競走馬たちにとって、永遠の目標となるでしょう。彼女が残した輝かしい足跡は、長く語り継がれていくことでしょう。

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