シンデレラ (近田春夫&ハルヲフォンの曲)

シンデレラ（近田春夫&ハルヲフォン）

「シンデレラ」は、1976年（昭和51年）6月5日に発表された、日本のロックバンドである近田春夫&ハルヲフォンの記念すべきシングルです。型番はGK-8003が付けられています。

本格デビューへの道筋

バンドは1972年（昭和47年）に結成されましたが、本作は1975年にリリースされた企画盤『FUNKYダッコNo.1』を経て、彼らが実質的な本格デビューを果たしたシングルと位置づけられています。この一枚が、近田春夫率いるハルヲフォンの精力的な活動の幕開けを告げることとなります。

収録曲

シングルの両面に収められた楽曲は以下の通りです。いずれも、作詞・作曲・編曲はバンドのリーダーである近田春夫が手がけています。

A面：シンデレラ
B面：レインコート

表題曲「シンデレラ」の背景

シングルのタイトルにもなっている楽曲「シンデレラ」は、実は本作のために書き下ろされたものではありません。この曲は、前年の1975年（昭和50年）に近田春夫自身がプロデュースを担当し、さらにハルヲフォンが演奏面で全面的にバックアップした、ロックンロールバンド・クールスのデビューアルバム『黒のロックン・ロール クールスの世界』に提供された楽曲でした。アナログレコードとしてリリースされたクールスの同アルバムでは、B面に収められていました。

クールスによるオリジナルの「シンデレラ」は、現在でもCDやデジタル音源といった形態で入手することが可能です。

リリース当時のメンバー構成

このシングルがリリースされた頃、ハルヲフォンは近田春夫（ヴォーカル、キーボード）、恒田義見（ドラムス）、高木英一（ベース）、小林克己（ギター）の4人組でした。この布陣は、その後バンドが解散するまで変わることがありませんでした。

アルバム『COME ON, LET'S GO』への収録

シングルのA面曲「シンデレラ」とB面曲「レインコート」は、いずれも本作のリリースから間もない同年6月21日に発売された、ハルヲフォンのアルバム『COME ON, LET'S GO』にも収録されています。

このアルバムは、発表から時を経て、1989年（平成元年）10月21日と2004年（平成16年）4月7日の二度にわたりCDとして再発売されており、現在でも比較的容易に入手することができます。これにより、当時のハルヲフォンのサウンドに触れる機会が提供されています。

本作「シンデレラ」シングルは、クールスへの提供曲を自身のバンドでセルフカバーするという近田春夫の多才な活動の一端を示すとともに、ハルヲフォンというバンドが本格的に世に出るきっかけとなった、重要な作品と言えるでしょう。

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