シンフォニア岩国

シンフォニア岩国は、山口県岩国市に位置する、地域文化の振興を担う重要な施設です。正式名称は山口県民文化ホールいわくにですが、一般には「シンフォニア岩国」の愛称で親しまれています。この施設は、県内各地への文化施設をバランス良く配置するという県の意向のもと、下関市の山口県国際総合センター（海峡メッセ下関）や萩市の山口県立萩美術館・浦上記念館と並び、一体的な整備計画の一環として建設されました。

1996年6月30日に開館したシンフォニア岩国は、本格的なコンサートホール、多目的ホール、企画展示ホール、会議室など、多岐にわたる施設を備えています。これらの施設は、岩国市およびその周辺地域における文化活動の拠点として重要な役割を果たしています。特徴的なのは、山口県庁の出先機関である山口県岩国総合庁舎と建物が一体化している点です。

開館以来、施設は山口県が出資する県文化振興財団によって管理運営されていましたが、2006年4月からは指定管理者制度が導入され、サントリーパブリシティサービスグループ（サントリーパブリシティサービスとNHKアートの共同事業体）がその運営を担っています。

コンサートホール

シンフォニア岩国のコンサートホールは、特にその音響性能と設備に重点を置いて設計されています。緞帳を省略した舞台、約2秒の残響時間、そしてフルLED照明設備といった、地方都市のホールとしては珍しい本格的な仕様が特徴です。これにより、クラシック音楽やオペラといった、高度な音響環境を必要とする公演に対応することが可能になっています。プロセニアム形式で配置された客席数は最大1,205席に及び、多くの観客を収容できます。自主公演事業として、オーケストラ公演やオペラの上演が年数回開催され、地域住民に質の高い文化体験を提供しています。

多目的ホール

多目的ホールは、374席の客席を持つプロセニアム型の小規模ホールです。ここでは、室内楽などの小規模な音楽会や、演劇、講演会など、多様なイベントが開催されています。その柔軟な空間構成は、様々なニーズに対応できるよう設計されており、地域文化の発展に貢献しています。

その他の施設

シンフォニア岩国には、企画展示ホールや大小さまざまな会議室、リハーサル室も併設されています。これらの施設は、地域住民の文化活動をサポートするだけでなく、ビジネスや地域交流の場としても活用されています。

アクセス

シンフォニア岩国へのアクセスは以下の通りです。

JR岩国駅から徒歩10分
いわくにバス「三笠橋」バス停から徒歩5分
岩国錦帯橋空港から車で5分、岩国駅行きバスで「シンフォニア」下車

関連項目

秋吉台国際芸術村
* ルネッサながと（山口県民芸術文化ホールながと）

シンフォニア岩国は、地域文化の振興に不可欠な施設として、今後も多くの人々に利用され続けるでしょう。

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