シートン動物記 りすのバナー

『シートン動物記 りすのバナー』

『シートン動物記 りすのバナー』は、1979年4月7日から同年9月29日まで、テレビ朝日系列で放送されたアニメーション作品です。本作は日本アニメーションが制作し、全26話が放送されました。毎週土曜日の19:00から19:30まで、視聴者を楽しませました。

この作品は、『シートン動物記 くまの子ジャッキー』に続くシリーズの第2弾です。原作はアーネスト・T・シートンの「リスのバナーテイル」であり、部族を代表するリスの物語に面白みを加えています。『くまの子ジャッキー』が動物の生態をリアルに描いていたのに対し、『りすのバナー』では動物たちが漫画的に擬人化され、観る者に親しみやすい形で展開されています。

物語の中心は、灰色リスのバナーです。彼は育ての母である猫から離れ、火事により森に放たれ、リスの新たな生活を始めます。バナーは、森の仲間たちとの出会いや困難を経験しながら成長していきます。特に、仲間のリス、スーとの恋愛や新たな家族を築くまでの過程が物語の後半で描かれていますが、これはアニメオリジナルの要素です。

あらすじ

物語は、アメリカ北部のある農家から始まります。そこで暮らしていた灰色リスのバナーは、生後間もない頃に捕まり、母ネコによって育てられました。彼は母ネコを実の母親と信じており、常にそのことを心に抱いています。ある晩、農場の野焼きの火の不始末によって家が炎に包まれると、バナーは懸命に逃げますが、母ネコとは離れ離れになってしまいます。

孤独なバナーは、知らない森の奥へと迷い込みます。そこで彼は同じ灰色リスの娘、スーと出会い、彼女と共に新しい生活を始めることになります。バナーの成長や仲間たちとの絆、そして新たな環境でのさまざまな試練が描かれる中で、彼は本当の家族の意味を学んでいきます。最終的に、彼とスーの愛は結実し、三人の子どもを授かることになります。

登場キャラクター

• - バナー: 主人公の灰色リス。母ネコに育てられるが、火事で森に放たれる。
• - スー: バナーのパートナーとなるリスの女の子。
• - クレー: バナーの友達。
• - ロリーおばさん: クレーの母。バナーを最初は嫌っていたが、後に仲良くなる。
• - ミミズク爺さん: バナーの相談役で、最初は彼らの天敵だった。

スタッフ

アニメは本橋浩一の製作のもと、脚本は柏倉敏之が担当。キャラクターデザインは森やすじが手がけています。この作品では、音楽も重要な役割を果たし、オープニングテーマやエンディングテーマは香山美子の作詞、小森昭宏の作曲によるものです。

結論

『シートン動物記 りすのバナー』は、登場キャラクターたちの成長や友情、家族の絆を描いた物語であり、視聴者に深い感動とメッセージを与える作品です。アニメはDVD化されていないため、視聴できる機会が限られてしまいますが、現在でも多くのファンに愛され続けています。

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