シードマイヤー

シードマイヤー：鍵盤楽器製造の名門一族

シードマイヤー（Schiedmayer）は、1735年に創業したドイツの鍵盤楽器製造一家です。創業以来、同族経営を続け、今日に至るまで高品質な楽器を製造し続けています。

歴史

始まり

シードマイヤー家の最初の楽器製作者は、エアランゲンのオルガンおよびピアノ製作者であったバルタザール・シードマイヤー（1711-1781）です。1735年に最初の楽器を製造し、彼の3人の息子も楽器製作の技術を習得しました。

ヨハン・ゲオルク・クリストフ・シードマイヤー（1740-1820）：ノイシュタット・アン・デア・アイシュに定住。彼が製造した楽器の多くが現存しています。
アダム・アハティウス・シードマイヤー（1753-1805）：エアランゲンのピアノ製作者。彼の製造したグランドピアノが1台現存しています。
ヨハン・ダーヴィト・シードマイヤー（1753-1805）：エアランゲン、後にニュルンベルクで活動。当時最も著名なピアノ製作者の一人であり、クラヴィコード、フォルテピアノ、スクエアピアノが現存します。

シードマイヤー&サンズ

1809年、ヨハン・ダーヴィトの息子ヨハン・ロレンツ・シードマイヤーは、カール・デュドネと共にシュトゥットガルトで「Dieudonné & Schiedmayer」を設立。会社はすぐに地域で知られるようになりました。作曲家のフリードリヒ・ジルヒャーもシードマイヤー家に2年間滞在しました。デュドネの死後、工房は「シードマイヤーのピアノ工房」に改名。1845年にはヨハン・ロレンツ・シードマイヤーの息子であるアドルフとヘルマンが経営に加わり、「シードマイヤー&ゾーネ、ピアノ工房」となりました。1821年から1969年まで、工場はネッカー通りに位置し、現在はシュトゥットガルト音楽演劇大学とバーデン＝ヴュルテンベルク州歴史博物館となっています。1909年には、会社の100周年を記念する大規模な展示会が開催され、ヴュルテンベルク王ヴィルヘルム2世夫妻も訪れました。

J & Pシードマイヤー

ヨハン・ロレンツ・シードマイヤーは、2人の息子ユリウスとパウルをパリに送り込みました。彼らはハーモニウム製造を学び、チェレスタ（の原型）を発明したヴィクトル・ミュステルとも出会いました。シュトゥットガルトに戻った後、1853年に「J & Pシードマイヤー」を設立し、ピアノ、後にチェレスタの製造を開始。Schiedmayer-Scheola（オルガン、ハーモニウム、チェレスタを組み合わせた楽器）や自動演奏楽器など、珍しい楽器も製造しました。「J & Pシードマイヤー」は「シードマイヤー&ゾーネ」社の近くに位置し、後に「シードマイヤー・ピアノ工房」に改名しました。

1969年、「シードマイヤー&ゾーネ」の所有者ゲオルク・シードマイヤーが、「シードマイヤー・ピアノ工房」を買収。1980年にピアノ生産を停止し、チェレスタとグロッケンシュピールの製造に特化しました。1992年、ゲオルクの死後、妻のエリアンヌが2つの会社を相続。2008年、「シードマイヤー・ピアノフォルテ工房」は清算されました。

シードマイヤー・チェレスタGmbH

1995年、エリアンヌ・シードマイヤーは「シードマイヤー・チェレスタGmbH」を設立。本社をヴェンドリンゲン・アム・ネッカーに移転。シードマイヤーのチェレスタと鍵盤付きグロッケンシュピールは、世界中のオペラハウスやコンサートホールで使用されています。

ミュラー＝シードマイヤー

ヨハン・ロレンツ・シードマイヤーの娘の息子によって、1874年にヴュルツブルクで「ミュラー＝シードマイヤー」が設立されました。創業者は親族の「J & Pシードマイヤー」と「シードマイヤー&ゾーネ」、そしてニューヨークのスタインウェイ・アンド・サンズで修行を積みました。1968年に事業は清算され、最後の所有者はエルヴィン・ミュラー＝シードマイヤーでした。

楽器

現在生産中の楽器

チェレスタ 5 1/2オクターブ –スタジオモデル
チェレスタ 5 1/2オクターブ – コンパクトモデル
チェレスタ 5オクターブ
鍵盤付きグロッケンシュピール
パイプオルガン組込用のグロッケンシュピール、チェレスタ

歴史的な楽器

（画像は省略）

外部リンク

Schiedmayer Celesta GmbH
The making of the celesta in the Schiedmayer workshop
Schiedmayer-Scheola im Ringve-Museum, Trondheim
Interview with Elianne Schiedmayer NAMM Oral History Library

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