シーナ (映画)

映画『シーナ』解説：ジャングルの女王が挑む、愛と勇気のアクション

映画『シーナ』（1984年）は、S・M・アイガー原作のコミック『ジャングルの女王シーナ』を基に製作されたアクションアドベンチャー作品です。監督はジョン・ギラーミン、主演はタニア・ロバーツが務めました。シーナは、ジャングルで育った白人女性が、動物とのテレパシー能力を駆使して、悪と戦う物語です。

あらすじ

幼い頃に事故で両親を失ったシーナは、アフリカの村で女祈祷師に育てられます。成長した彼女は、動物たちと心を通わせる特別な能力を持つジャングルの女王として、村を守るために立ち上がります。近代文明と手を組んだ悪の部族との戦いの中で、シーナはアメリカ人ジャーナリストのヴィク・ケイシーと出会い、初めての恋を知ります。シーナは、愛する人々を守るため、そしてジャングルの平和を守るために、勇気と知恵を武器に戦いを繰り広げます。

キャスト

シーナ：タニア・ロバーツ（高島雅羅）
ジャングルの女王。動物とテレパシーで交信できます。世間知らずな一面も。
ヴィク・ケイシー：テッド・ワス（安原義人）
アメリカ人ジャーナリスト。シーナと出会い、彼女の戦いをサポートします。
フレッチ：ドノヴァン・スコット（石丸博也）
ケイシーの相棒のカメラマン。
シャーマン：エリザベス・オブ・トロ（藤夏子）
シーナを育てた女祈祷師。シーナに運命を説きます。

製作の背景

製作を担当したポール・アラトウは、原作コミックが時代に合わない描写を含んでいたため、シーナを現代的な女性像として再構築することを目指しました。その結果、単なるターザンの女性版ではなく、自身の信念に基づいて戦う自立した女性像が描かれています。

特徴

本作の最大の特徴は、本物の猛獣を起用した迫力あるアクションシーンです。タニア・ロバーツは、ライオンやゾウなどの動物たちと共演し、スリリングな場面を演じきりました。また、シーナが動物とテレパシーでコミュニケーションを取るシーンは、ファンタジー要素を盛り上げ、物語に深みを与えています。

評価

公開当時、映画の内容は批評家から酷評されましたが、猛獣を使ったアクションシーンは評価されました。しかし、現在では、その独特な世界観とタニア・ロバーツの魅力的な演技が再評価され、カルト的な人気を集めています。

関連作品

ターザン：ジャングルを舞台にした冒険物語の代表作。
もののけ姫：自然と人間の共存をテーマにしたアニメ映画。

『シーナ』は、単なるアクション映画としてだけでなく、現代的な女性像や自然との共生といったテーマを探求した作品として、記憶されるべき作品です。猛獣との迫力あるアクション、タニア・ロバーツの美しさ、そしてシーナの勇姿をぜひお楽しみください。

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