シーロ・ゲーラ

シーロ・ゲーラ（Ciro Guerra）

シーロ・ゲーラは1981年にコロンビアで生まれた映画監督と脚本家です。彼はコロンビア国立大学にて映画制作とテレビ制作を学び、2004年に長編映画監督としてデビューしました。彼の初作品である『La sombra del Caminante』は、その内容の深さと独自の視点で評価され、第78回アカデミー賞の外国語映画賞にコロンビア代表として出品されるも、ノミネートには至りませんでした。

その後、2009年に発表した『Los viajes del viento』は、カンヌ国際映画祭のある視点部門に出品され、ローマ市賞を受賞しました。この作品はトライベッカ映画祭やロカルノ国際映画祭といった名だたる映画祭でも評価され、合計9つの賞を獲得しました。また、この作品も第82回アカデミー賞外国語映画賞のコロンビア代表に選ばれましたが、ノミネートには至りませんでした。アメリカのバラエティ誌は、彼を2016年に注目すべき監督10人の一人として挙げています。

特に彼の名声を確立したのは、2015年の作品『彷徨える河』です。この映画はカンヌ国際映画祭の監督週間において上映され、芸術映画賞を受賞しました。また、オデッサ国際映画祭とリマ映画祭ではそれぞれ作品賞を受賞するなど、国際的に高く評価されました。この映画は第88回アカデミー賞の外国語映画賞にコロンビア代表として初めてノミネートされ、彼のキャリアにおいて重要なマイルストーンとなりました。さらに、アメリカでは公開初週の興行成績が2015年に公開された外国語作品の中でトップを記録し、大ヒットを果たしました。フランスでもロングラン上映が行われたことから、その人気の高さが伺えます。

日本においても、2016年のあいちトリエンナーレ期間中に愛知芸術文化センターや岡崎市の松應寺で特別上映され、その後シアター・イメージフォーラムや名古屋シネマテークで一般公開されました。これにより、日本の観客にも彼の作品が広く知られることとなりました。

フィルモグラフィー

長編映画

• - La sombra del Caminante (2004)
• - Los viajes del viento (2009)
• - 彷徨える河 (2015)

短編映画

• - Silence（1998年）- 監督
• - Alma（2000年）- 監督・脚本
• - Intento（2001年）- 監督・脚本、短編アニメーション映画

テレビシリーズ

• - Green Frontier（2019年）- 監督・製作総指揮（Netflixミニシリーズ）

シーロ・ゲーラは、映画界における独自の視点と強いメッセージ性を持つ作品で、今後の活動がますます注目される監督の一人です。彼の作品は、文化や社会に対する深い洞察を提示し、観客に忘れがたい印象を残しています。

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