ジェットエアウェイズ

ジェットエアウェイズ（Jet Airways）

ジェットエアウェイズは、インドのムンバイを拠点としていた大手民間航空会社です。1993年に商業運航を開始し、インド国内線だけでなく、ヨーロッパや北米などの国際線にも就航していました。しかし、2019年4月18日に資金難のため全便の運航を停止し、インド倒産法に基づく清算手続きに入りました。

概要

2019年4月18日、ジェットエアウェイズは国内外全ての路線の運航を停止しました。かつてはインド国内の民間航空会社の中で大手の一つであり、航空券の座席予約システムにはSABREを利用していました。

歴史

1992年4月1日に設立されたジェットエアウェイズは、翌1993年5月5日に4機のボーイング737-300型機で商業運航を開始しました。当初は国営航空会社のみが就航していたインドの航空業界において、ジェットエアウェイズはヨーロッパや北米路線を開拓し、第2の航空会社となるなど、大きな影響を与えました。

インドでは、国営のエア・インディアが主要な航空会社でしたが、欠航や遅延が頻発していました。これに対し、ジェットエアウェイズは高い定時性を強みとし、ビジネスマンなど時間に制約のある顧客から支持を集めました。2007年にはインド国内における航空シェアで24.2%を記録し、トップに躍り出ました。その後、キングフィッシャー航空とエア・デカンの合併により、翌年にはシェアを若干落としたものの、2013年においても子会社を含めて22.6％のシェアを保持し、IndiGoに次ぐ2位でした。

2006年にはエア・サハラを買収し、ジェットライトに社名変更しましたが、2012年には自社の格安航空部門であるジェットエアウェイズ・コネクトと統合し、ジェットコネクトに再編しました。

国際線では、2008年から香港への就航を開始し、北米路線ではヨーロッパ経由だけでなく、アジア・太平洋経由の上海経由サンフランシスコ線も運航していました（後に運休）。

2013年11月には、エティハド航空がジェットエアウェイズの株式を取得し、同社との連携を強化しました。2014年10月にはエティハド航空が立ち上げた「エティハド航空パートナーズ」にも参加しました。また、スターアライアンスへの加盟も検討されていました。

2014年12月からは、単一ブランド戦略の一環としてジェットコネクトもフルサービスに転換しました。

しかし、2019年4月17日深夜、燃料費やサービス費の支払いが困難となり、4月18日からすべての国内線および国際線の運航を停止すると発表しました。声明では一時的な運航停止としていましたが、資金調達が難航し、運航再開の見通しは立っていませんでした。最終便は、アムリトサル発の便で、4月18日にムンバイに到着しました。

2019年6月20日、ジェットエアウェイズはインド倒産法に基づく清算手続きを開始しました。しかし、2021年9月には、2022年第1四半期からの国内線および近距離国際線の運航再開を目指していると報道されました。

保有機材

2020年3月現在、全機が運用停止となっています。

路線

2020年2月現在、すべての便が運航停止となっています。

日本への就航はありませんでしたが、全日本空輸（ANA）とコードシェア提携およびマイレージ提携を行っていました。

マイレージサービス

ジェットエアウェイズは、「ジェット・プリヴィレッジ」という名称のマイレージサービスを運営していました。パートナーには以下のような航空会社が含まれていました。(太字はエティハド航空パートナーズ加盟航空会社)

エティハド航空

受賞歴

ジェットエアウェイズは、以下の賞を受賞しています。

1997年7月：1996-1997年度 IATA国内ベスト航空会社
1998年11月：インド国内ベストエアライン 国際ブランドサミット
2003年1月：旅行ホスピタリティー部門のインドで最も尊敬する会社 (Business Weekly Businessworld)
2004年2月：Business Traveller Awards
ベスト ビジネスクラス
ベスト エコノミークラス
ベスト 地上機内サービス
2008年：CNBC Awaaz Travel Awards 2008
ベスト ビジネスクラス
ベスト エコノミークラス
2014年：CNBC Awaaz Travel Awards 2014
国内線ベストエアライン

関連項目

ジェットライト
航空会社の一覧

出典

外部リンク

Jet Airways （英語）
* Jet Airways (@jetairways) - Instagram

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