ジェニーはご機嫌ななめ

ジューシィ・フルーツのデビューシングル『ジェニーはご機嫌ななめ』

1980年6月1日、ジューシィ・フルーツは初のシングル『ジェニーはご機嫌ななめ』をリリースしました。このシングルは、1979年に解散した近田春夫& BEEFを母体に、近田春夫が日本コロムビアに移籍後、コロムビアのBLOW UPレーベルから初めて発表された作品です。リリースナンバーはAK-655-Aで、定価は600円でした。

新たな音楽スタイルの提案

本シングルは、全編がファルセットを用いたウィスパー・ボイスで構成されており、当時の音楽シーンでは非常に革新的なアプローチでした。この新しいスタイルが多くのリスナーに受け入れられ、オリコンチャートでは週間最高5位にランクインし、合計で37万枚のセールスを記録しました。

また、TBSの音楽番組『ザ・ベストテン』にも登場し、第141回では人気を集めることで4回にわたり出演しました。このシングルは表題曲『ジェニーはご機嫌ななめ』がスタンダードとして人気を博し、多数のアーティストにカバーされています。

収録内容とその影響

シングルには2曲が収められています。表題曲『ジェニーはご機嫌ななめ』は3分42秒、作詞は沖山優司、作曲は近田春夫で、アレンジはジューシィ・フルーツの手によります。また、カップリング曲『お出かけコンセプト』は3分23秒で、作詞・作曲は奥野敦子が担当しています。

後に多くのカバーが生まれ、例えば、1991年に越智静香がシングルとしてリリースし、以降も様々なアーティストがこの曲を歌い継いでいます。中にはパロディや替え歌といった形式で取り入れられたケースもあります。

音源のリリースと再評価

『ジェニーはご機嫌ななめ』関連の音源は、2005年に発売された『ジューシィ・フルーツ ゴールデン☆ベスト -多汁果実 品質特撰-』といったベストアルバムを通じて再評価されています。その他にも、1993年に再発売されたアルバム『Drink! Juicy Fruits』に収録されていることからも、長年にわたり多くのリスナーに親しまれていることが伺えます。

影響と文化的意義

この楽曲は、ただのデビューシングルに留まらず、日本の音楽シーンに新たな風を巻き起こしました。そのファルセットスタイルやアレンジは、当時のオルタナティブ・ロックやポップスに強い影響を与え、多くのアーティストにインスピレーションを与えてきました。

さらに、1981年には島田紳助や明石家さんまが登場するCMでこの曲の替え歌が使われるなど、広範囲にわたって文化の一部として認知されています。こうした多様な形での展開により、『ジェニーはご機嫌ななめ』は日本の音楽史において重要な地位を占める作品となりました。

今後も、この楽曲の影響がどのように広がり続けるのか、その動向に注目が集まります。

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