ジューシィ・フルーツ

ジューシィ・フルーツ

ジューシィ・フルーツ（Juicy Fruits）は、日本のロックバンドであり、1980年から1984年、さらに2009年と2013年にも活動を再開しました。彼らは近田春夫のバックバンドとしてスタートした「BEEF」を前身としており、バンド名は映画『ファントム・オブ・パラダイス』に登場する架空のロックバンドから取られています。

バンドの起源とデビュー

彼らの音楽の旅は1979年に結成された「BEEF」に遡ります。近田春夫が所属するこのバンドは7人編成でしたが、彼がレコード会社を移籍することになり、新しい環境でのレコードリリースができないため、イリア（奥野敦子）、柴矢俊彦、沖山優司、高木利夫の4人が新たに再編成し、ジューシィ・フルーツが誕生しました。イリアは「自分たちのレコードを出したかった」と語り、バックバンドから独立したいという強い思いがあったことを示しています。

1980年、彼らはデビューシングル「ジェニーはご機嫌ななめ」をリリースします。この曲はテクノ風のアレンジとイリアのファルセットボイスが特徴で、37万枚を売り上げるヒット作となりました。音楽プロデューサーの近田春夫は、「プラスチックスの楽曲を歌謡曲として再解釈することで新鮮さが生まれるだろう」というビジョンを抱いていました。

最初は近田春夫事務所に所属していましたが、後にアミューズと連携を深め、正式にアミューズに所属することになりました。彼らは「なみだ涙のカフェテラス／恋はベンチシート」や「これがそうなのね仔猫ちゃん」など、シングルを中心に活動を拡大し、初期のアルバム『Drink!』や『JUICY á la MODE』も成功を収めました。

音楽スタイルと影響

ジューシィ・フルーツは当時のテクノ歌謡の流行に乗る形で音楽を展開しましたが、ギター・ロックバンドとしての本質も持っています。その音楽性は、彼ら自身のスタイルと時代の潮流が交錯したものであると言えるでしょう。特に、テクノが衰退していく1983年以降は、桑田佳祐とのコラボレーションによる楽曲も発表し、新たな挑戦を続けます。1984年1月15日のライブを最後に、バンドは一時解散しました。

再結成とその後

2009年、ジューシィ・フルーツは音楽活動を再開しました。この際、イリアとトシを中心に新しいメンバーを迎え入れ、ライブを行う形式で活動を再開しました。しかし、メンバーは流動的だったため、トシの提案で「ジューシィ・ハーフ」という名前で活動していました。2013年には再度「ジューシィ・フルーツ」として結成され、オリジナルメンバーと共に新たな音楽の旅を歩むことができました。

メンバーとディスコグラフィー

現行メンバーには、ボーカル・リードギターのイリア、ドラムス・コーラスのトシ、ベース・コーラスのジェフ、ギター・コーラスのアキシロがいます。ジューシィ・フルーツは多くのヒットシングルを持ち、そのスタジオアルバムには1938年の『Drink!』から、再結成後には2018年の『BITTERSWEET』などがあります。

総括

ジューシィ・フルーツは、鮮やかで個性的な音楽スタイルと独自の魅力で、時代を超えて多くの人々に支持されています。再結成後も輝かしい軌跡を続けており、今後の活動にも注目が集まっています。

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