ジェリーと金魚

ジェリーと金魚：トムの料理計画は大失敗？！

1951年公開のトムとジェリーシリーズ、『ジェリーと金魚』。この作品では、トムが料理番組を見て金魚料理を作ることを思いつくことから物語が始まります。

ジェリーは金魚と仲良しで、いつもビスケットをあげています。金魚はそれを美味しそうに食べる姿が描かれています。ところが、トムはラジオ（一部バージョンではテレビ）で流れた料理番組で紹介されたタラ料理に目を奪われます。その美味しそうな説明に誘惑されたトムは、自宅で飼っている金魚を料理の材料として利用することを決意します。

金魚を手に入れるため、トムはジェリーと金魚を追い詰めます。ジェリーは必死に金魚を守り、トムをオーブンに閉じ込めるなどして抵抗しますが、しつこく追いかけ回されることになります。トムは、金魚を小麦粉で揚げたり、暖炉で焼いたり、トースターで焼いてパンに挟もうとしたりと、様々な料理方法を試みますが、ことごとくジェリーに阻止されます。

それでも諦めないトムは、ついに金魚を捕獲。料理の準備を始めますが、ジェリーはここで驚くべき策を講じます。ジェリーは、トムが料理に使おうとしていたニンジンをダイナマイトとすり替え、さらに金魚をトムの尻尾とすり替えてしまいます。

料理に夢中になっているトムは、このすり替えに全く気づきません。ダイナマイトを刻んで圧力鍋に入れ、自分の尻尾も一緒に鍋に入れて蓋を閉めてしまいます。やがて尻尾が熱くなったことで、トムはすり替えに気づきますが、時すでに遅し。爆発寸前のダイナマイト入りの圧力鍋を尻尾から外すことができません。

トムは、爆発の衝撃から逃れるため、鍋が付いた尻尾を家の中に残し、外へ逃げ出してドアを閉めます。そして、圧力鍋は大爆発。しかし、奇跡的にトムの尻尾は焦げただけで無事でした。

一命を取り留めたトムは、安心して家に戻ろうとドアを開けますが、そこには想像を絶する光景が広がっていました。なんと、トムは地球から遥か遠くまで吹き飛ばされていたのです！その様子を、ジェリーと金魚は握手を交わしながら見守っていました。

この作品では、トムの失敗とジェリーの知恵がユーモラスに描かれています。トムの執念深さと、それに対するジェリーの機転の利いた行動、そして予想外の結末が、視聴者に笑いと驚きを与えてくれます。ダイナマイトを使った大胆な展開は、トムとジェリー作品の中でも特に印象的なシーンと言えるでしょう。

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