ジェリー・マテパラエ

ジェリー・マテパラエの略歴

ジェリー・マテパラエ（Sir Jeremiah Mateparae）は、1954年11月14日にニュージーランドのファンガヌイに生まれました。彼はマオリ族の家系に生まれ、幼少期は母方の叔父に育てられました。マオリ族の伝統的な「ファンガイ」と呼ばれる養子縁組制度に従い、育ての父もカトリック教会の司祭であり、信仰に基づく価値観が彼の人生に影響を与えることとなります。

軍人としての道

マテパラエは、ファンガヌイ高校を卒業後、1972年にニュージーランド軍に入隊しました。最初は歩兵として3年間の任務を経た後、1976年にオーストラリアのキャデット士官学校を卒業し、軍のキャリアをスタートさせます。卒業後は、陸軍特殊空挺部隊（SAS）や王立ニュージーランド歩兵連隊に所属し、1979年にはシンガポールの駐留歩兵小隊長を歴任しました。

1985年には少佐に昇進し、その後も数々の重要なポジションを歴任し、1994年から1995年には国連の南レバノンで平和維持活動を行いました。その後、1996年にワイカト大学で国際関係論の文学修士号を取得し、2009年には名誉同窓生に選出されました。1998年には大佐に昇進し、ブーゲンビル島での内戦にも関与し、平和維持活動での功績によりニュージーランド・メリット勲章を授与されました。

将軍への昇進

1999年末には准将に昇進し、陸軍地上部隊司令官に就任しました。これに続いて、2002年には少将に昇進し、陸軍参謀総長になります。さらに、2006年には中将に昇進し、マオリ族初の国防軍司令官として任命されました。この任期中、彼は軍の改革や国際任務での成果を上げることに務めました。

総督としての役割

2010年には政府通信保安局の長官に就任し、その後の2011年には首相の推薦により、ニュージーランドの20代目総督に指名されました。彼はこの役職においても重要な役割を果たし、特にマオリ族出身の総督としての象徴的な存在となりました。2016年には5年間の任期を終え、その後は駐イギリス高等弁務官に着任します。彼の外交官としての経験は、国際関係の深化に寄与しました。

私生活

マテパラエは、最初の妻ラーウィン（1990年に死去）との間に3人の子供があり、その後妻ジャニーヌとの間にも2人の子供を授かりました。彼の人生とキャリアは、軍人として、また外交官としての役割を通じて、多くの人々に影響を与え続けています。

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