ジェームズ・スティーヴンス (1892年生の作曲家)

ジェームズ・フロイド・スティーヴンスについて

ジェームズ・フロイド・スティーヴンス（1892年 - 1971年）は、アメリカの著作家および作曲家であり、生涯を通じて自然や労働に関する作品を数多く残しました。彼はアイオワ州アルビアに生まれ、アイダホ州で育ちました。その後、北太平洋沿岸の林業のキャンプで過ごし、この頃の経験が後の小説『Big Jim Turner』（1948年）の基盤となりました。第一次世界大戦では従軍し、戦後はオレゴン州の森林や製材所に戻りました。

スティーヴンスは自らを「文学を夢見る放浪の労働者」と名乗り、貧しい環境の中で育ったことから公共図書館を「貧乏人の大学」と呼び、自学自習を積み重ねていきました。彼はその後、西部と中西部を旅し、デトロイトやポートランド、シアトルなどに住みました。この経験を踏まえて、彼は材木伐採や森林保全の歴史について研究し、関連する著作を執筆しました。1940年代には、西部林業労働者協会（the Western Lumberman's Association）の広報責任者を務め、「Keep Washington Green」というキャンペーンを通じて山火事防止を訴えました。

彼の主な文学作品には、1925年の『Paul Bunyan』や1926年の『Brawny Man』、1927年の『Mattock』、1928年の『Homer in the Sagebrush』、1932年の『The Saginaw Paul Bunyan』、1947年の『Paul Bunyan Bears』、1950年の『Tree Treasure』などがあります。また、彼はH・L・デイヴィスとの共作も行い、文学界におけるその影響力を広げました。

特に彼の楽曲「凍りついた木こり（The Frozen Logger）」は、オデッタ＆ラリーの『The Tin Angel』（1954年）や、シスコ・ヒューストンの『Hard Travelin'』（1954年）、ウォルト・ロバートソンの『American Northwest Ballads』（1955年）、ジミー・ロジャースの『At Home with Jimmie Rodgers: An Evening of Folk Songs』（1960年）など、多くのアーティストによってカバーされています。この楽曲は録音されることはありませんでしたが、グレイトフル・デッドのボブ・ウェアにも歌われました。

彼の遺産は、単なる文学や音楽に限らず、森林の保全や地域の文化に対する彼の尽力にも見て取れます。スティーヴンスの資料はワシントン大学の特別コレクションに保管されており、彼の人生と業績を知る手助けとなっています。彼の作品は、アメリカの自然や労働者の生活を理解する上で重要な側面を提供しており、現在も多くの人々に影響を与え続けています。

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