ジジ・フェルナンデス

ベアトリス・"ジジ"・フェルナンデス：ダブルスの名手、その輝かしい軌跡

ベアトリス・"ジジ"・フェルナンデス（Beatriz "Gigi" Fernández, 1964年2月22日 - ）は、プエルトリコ・サンフアン出身のアメリカの女子プロテニス選手です。長年にわたりダブルスのスペシャリストとしてテニス界に名を馳せました。

プロ入りと初期のキャリア

医師の家庭に生まれたフェルナンデスは、クレムゾン大学でテニス選手として活躍後、1983年にプロに転向しました。当初は様々な選手とペアを組んでいましたが、1985年頃からダブルスでの才能を開花させ始めます。

1988年の全米オープンでは、ロビン・ホワイト（アメリカ）とのペアで4大大会女子ダブルス初優勝を飾りました。1990年の全米オープンでは、マルチナ・ナブラチロワとのペアで決勝に進出し、ヤナ・ノボトナ＆ヘレナ・スコバ組を破り、同ペアの年間グランドスラムを阻止する活躍を見せました。

ナターシャ・ズベレワとの黄金時代

1991年から1995年にかけて、フェルナンデスは全仏オープン女子ダブルスで5連覇を達成しました。最初の1991年のみヤナ・ノボトナとペアを組みましたが、1992年からはナターシャ・ズベレワとのペアで快進撃を続けます。フェルナンデスとズベレワのペアは、まさに無敵のダブルスチームとして世界を席巻しました。

1992年全仏オープンから1993年ウィンブルドンにかけて、フェルナンデス＆ズベレワ組は4大大会女子ダブルス6連勝という偉業を成し遂げました。1993年全米オープンでは準決勝で敗れ、年間グランドスラムを逃しましたが、1994年にも全豪オープンからウィンブルドンまで4大大会3連勝を記録しました。フェルナンデスが現役を引退する1997年まで、このペアは数々のタイトルを獲得し続けました。引退の年となった1997年には、全仏オープンとウィンブルドンで優勝し、有終の美を飾りました。また、1996年には日本の「東レ パン・パシフィック・オープン・テニストーナメント」でも優勝しています。

オリンピックでの輝かしい実績

フェルナンデスは、1988年からフェドカップにアメリカ代表として出場しており、1992年バルセロナ五輪と1996年アトランタ五輪にもアメリカ代表として出場しました。メアリー・ジョー・フェルナンデスとのペアで、オリンピック女子ダブルスで2大会連続金メダルを獲得するという偉業を達成しました。

シングルスでの活躍と引退後

シングルスでは、1994年のウィンブルドンでベスト4に進出しました。この準決勝では、マルチナ・ナブラチロワに敗れています。全米オープンでは、1991年と1994年の2度、準々決勝に進出しました。1997年11月に33歳で現役を引退。

引退後はテニスコーチとして活動し、2003年からはフェドカップのプエルトリコ代表監督を務めています。2010年には、ナターシャ・ズベレワと共に国際テニス殿堂入りを果たしました。

主な戦績

4大大会ダブルス優勝
全豪オープン 女子ダブルス：2勝（1993年・1994年）
全仏オープン 女子ダブルス：6勝（1991年-1995年・1997年）［大会5連覇を含む］
ウィンブルドン 女子ダブルス：4勝（1992年-1994年・1997年）［大会3連覇を含む］
* 全米オープン 女子ダブルス：5勝（1988年・1990年・1992年・1995年・1996年）

私生活

1993年にレズビアンであることを公表しています。

ジジ・フェルナンデスの輝かしい功績は、女子テニス界に大きな足跡を残し、多くの人々に感動を与え続けています。

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