ジジ抜き

ジジ抜きとは

ジジ抜きは、複数人で楽しむトランプゲームの一種で、ババ抜きの変則ルールに基づいています。このゲームは通常の52枚のトランプを使用し、参加者は手札からカードを引いてペアを作るという基本ルールはババ抜きと同じですが、特有のルールが存在します。

基本ルール

ジジ抜きでは、まずジョーカーを除外した52枚のトランプから1枚を隠し、残った51枚を参加者に配ります。この際、カードの中から除かれた1枚が「ジジ」にあたります。ジジとなるカードは、参加者がゲームを進める中でしか特定できず、どのカードが最後まで残るのかが大きな魅力です。

残りのカードがペアになるたびに捨てることができ、それによってゲームは進行していきます。最終的にジジを持っていたプレイヤーが敗者となるため、戦略が求められます。こちらのルールは、ババ抜きのゲーム性を更に奥深くしたものといえます。

ルールの変種

ジジ抜きには様々なバリエーションがあります。中でも「変形ジジ抜き」と呼ばれるルールでは、ジョーカーを一枚加え53枚のトランプを使用します。ジョーカーは任意のカードとペアにでき、その際は裏返しにして捨てるのが特徴です。この変形ルールでは、ジョーカーを持つプレイヤーが最後の1枚となるカードを選択できるため、戦略性が増します。

また「ジジババ抜き」というルールもあり、こちらは52枚のトランプにジョーカーを加えた状態でプレイします。このルールでは、勝者となるための条件が2つ存在し、ババ抜きよりも勝利条件が複雑です。場合によっては同時に勝者が2人となることもあります。

ローカルルール

さらに、プレイヤーたちは様々なローカルルールを設けることもあります。例えば、ゲームを何度も行う場合には、前回のゲームで勝ったプレイヤーが最初にカードを抜くことができるというルールがあります。また、別のバリエーションとして、使用するトランプにジョーカーが奇数枚含まれている場合も仲間内で楽しまれています。

歴史と文化

このゲームの起源は1907年に発行された『世界遊戯法大全』にも記載されています。ここでは、「お爺抜き」としてのルールが紹介され、特にキングを除外する遊び方が言及されています。また、ドイツにおいては、「兵士抜き」や「黒いピーター」としての異なるバリエーションが存在し、敗者に対して罰則があったことも特徴の一つです。

まとめ

ジジ抜きは、単純なカードの引き合いでありながら、各種ルールや変種によって非常に多様な遊び方ができるトランプゲームです。参加者同士のコミュニケーションや戦略が重要視され、楽しみながら思考を刺激するゲームの一つと言えます。トランプを用いた遊びの中でも特にユニークなルールは、どの世代の人々にも楽しめる要素を持っています。

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