ジップライン

ジップラインとは

ジップライン（ZIP-LINE）は、竹、籐、鉄骨の軌条、ワイヤーロープ、スチールケーブルなどに吊り下がり、自身の重さで滑走するアクティビティです。別名フライングフォックスとも呼ばれます。

移動手段としてのジップライン

ロープを使った移動手段は古くから存在し、紀元前250年の中国の絵画にもその様子が描かれています。中国では「溜索」と呼ばれ、険しい山岳地帯や河川を渡るための重要な手段として、何千年もの間利用されてきました。特に中国の怒江地域では、リス族が竹や籐、スチールケーブルを使用したジップラインを生活に取り入れていましたが、近年では橋の建設が進み、その技術や文化の継承が課題となっています。

遊戯施設としてのジップライン

現在では、遊園地やアスレチック施設などで、遊戯施設としてジップラインが広く利用されています。大きく分けて、鉄骨の軌条を滑走するものと、ワイヤーロープを滑走するものがあります。

滑走形式には、ベルトハーネスで体を固定して滑走するタイプと、ターザンロープのようにロープにつかまって滑走するタイプがあります。また、電動機で高所まで引き上げ、そこから重力で滑走するタイプや、滑走後に電動機でスタート地点まで戻るタイプもあります。

安全基準

ジップラインの安全基準は、国や地域によって異なります。ヨーロッパやイギリスでは、EN1176（遊具の安全基準）やEN1177（衝撃吸収材の試験方法）などの規格が適用されます。アメリカでは、ANSI/ACCT 03-2019（チャレンジコースの規格）やProfessional Ropes Course Associationの規格などが存在します。

事故

ジップラインでは、落下や衝突による事故が主な原因となっています。アメリカでは、1997年から2012年の間に推定16,850件の事故が発生し、そのうち11.7％が入院を必要とする重傷でした。また、2006年から2017年の間には、12件以上の死亡事故も報告されています。

日本では、2023年11月に岐阜県の冒険施設で落下事故が発生しています。

関連情報

ジップラインに関連する施設や技術として、以下のものが挙げられます。

那須りんどう湖 LAKE VIEW
綱渡り、スラックライン
特別救助隊 - ロープブリッジ渡過
索道#野猿・吊舟

外部リンク

遊戯施設の構造基準に係る見直し検討(令和2年4月) - 国土交通省 : ジップライン系の実態調査を含む
ジップラインアドベンチャー斑尾高原
ジップラインアドベンチャー - 琵琶湖バレイ
ジップラインアドベンチャー - スプリングバレー仙台泉
水上高原フォレストジップライン
四万十川ジップライン - 道の駅 四万十とおわ

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