ジボダン

ジボダン：香りとフレーバーの世界的リーダー

ジボダン社は、スイス・ヴェルニエに本社を置く、世界をリードする香料メーカーです。2023年の売上高は6億9170万ドルを超え、業界トップの座を確固たるものとしています。香料、フレーバーの両分野で世界的な事業展開を行い、その革新的な技術と幅広い製品ラインナップは、食品、飲料、化粧品、香水など多様な業界に貢献しています。

100年を超える歴史と成長

ジボダン社の歴史は、1895年にレオン・ジボダン氏とザビエル・ジボダン氏によってチューリッヒで香水メーカーとして創業されたことに始まります。創業後まもなくヴェルニエに工場を建設、ジュネーヴに移転するなど、積極的な事業拡大を図ってきました。1960年代からは、香料に加えてフレーバー事業にも進出し、事業領域を拡大。

1963年には、スイスの製薬大手ロシュ社傘下となり、さらに成長を加速させます。ロシュ社は翌年、ルール社を買収、両社は合併してジボダン・ルール社として事業を展開。パリに拠点を移し、調香師育成のための専門学校を設立するなど、人材育成にも力を入れています。しかし、1976年にはイタリア子会社でセベソ事故によるダイオキシン汚染が発生し、ジボダン社は多大な影響を受けました。地元自治体との長期にわたる交渉の末、1980年に和解が成立しています。

ロシュ社傘下時代を経て、2000年には独立を果たし、社名をジボダンに戻してスイス証券取引所に上場しました。独立後も、積極的な企業買収を戦略として展開。ネスレのフレーバー部門買収や、Quest Internationalの買収など、大型買収を成功させ、事業規模の拡大を継続しました。近年も、Soliance S.A.やExpressions Parfumées S.A.といった同業他社の買収を通して、さらなる事業強化を目指しています。

グローバルネットワークと日本法人

ジボダン社は、スイス本社に加え、フレーバー部門をシンシナティ、フレグランス部門をパリに置くなど、グローバルな事業体制を構築。世界各国に拠点を持ち、多様な市場ニーズに対応しています。

日本においては、ジボダンジャパン株式会社が日本法人を務め、品川区に本社、横浜市に支社、袋井市に工場を構えています。日本の市場においても、食品、飲料、化粧品、パーソナルケアなど幅広い業界のお客様に、高品質な香料とフレーバーを提供しています。

未来への展望

ジボダン社は、今後も持続可能なイノベーションと顧客へのコミットメントを重視しながら、香料・フレーバー業界のリーディングカンパニーとしての地位を維持、強化していくと予想されます。消費者の嗜好が多様化する中で、新たな技術開発や市場開拓、人材育成などを通して、更なる成長を目指しているものと考えられます。その未来の展開に、世界中の人々が注目しています。

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