ジム・ケリー

ジェームス・エドワード・ケリー

概要

ジェームス・エドワード・ケリー（James Edward Kelly）は、1960年2月14日にペンシルベニア州ピッツバーグで生まれたアメリカンフットボール選手であり、ポジションはクォーターバック（QB）です。彼は一流のQBとして名を馳せ、主にバッファロー・ビルズで活躍しました。1983年のNFLドラフトでは1巡目14位でビルズに指名されましたが、当初はUSFLのヒューストン・ギャンブラーズに入団。USFLが崩壊すると、ビルズに移籍し、彼の名声が急速に高まりました。

大学時代

高校時代のケリーは、イーストブレイディ高校で素晴らしい成績を収め、州選抜にも選ばれました。アメリカンフットボールだけでなく、バスケットボールでも活躍し、特に1980年にはマイアミ大学をピーチボウル出場に導くなど、大学でのキャリアも輝かしいものでした。大学通算では646回試投して406回成功し、5,223ヤード、32タッチダウンを記録。マイアミ大学は彼を含む数々の優れたQBを輩出したことで、「Quarterback U」と呼ばれるようになりました。

NFLキャリア

ケリーは1985年にUSFLが崩壊した後、ビルズに入団。1986年には全試合に先発出場し、3,593ヤード、22タッチダウンの成績を残し、瞬く間にスターQBの仲間入りを果たしました。彼は「ハイパーオフェンス」と称される強力な攻撃陣を率い、1990年から1993年までの4年連続でスーパーボウルに出場。残念ながら全ての試合で敗れてしまい、スーパーボウル4連敗という不名誉な記録を作ってしまいましたが、その背後には彼の偉大な才能がありました。

ノーハドルオフェンスとK-Gunフォーメーション

「K-Gun」と呼ばれるフォーメーションを駆使して、ケリーはノーハドルオフェンスを展開しました。これはQBがハドルを組まずに次のプレーを即座に決定し、迅速に攻撃を仕掛けるスタイルで、相手ディフェンスは準備が整わない状態で攻め込まれます。ケリーのこの形式の攻撃は、NFLでも高く評価され、その後多くのQBたちに影響を与えました。

引退とその後

1996年に引退した後、ケリーはプロフットボールの殿堂に選ばれ、ビルズでの偉大な功績が認められました。彼の背番号12はビルズ史上初の永久欠番となり、名誉の壁に名が刻まれています。彼は後にハンターの希望財団を設立し、息子の難病に苦しむ子供たちを支援するチャリティー活動に尽力し、現在もバッファローに住み続けています。彼の影響力はフットボールの枠を超え、地域社会でも重要な存在となっています。

まとめ

ジェームス・ケリーは、NFLの歴史において特異な存在であり、ただの選手ではなく、真のリーダーとして多くの人々に影響を与えました。彼の活躍や業績は、今なお多くのファンの心に根付いています。その不屈の精神とリーダーシップは、今後のアメリカンフットボールにも引き継がれていくことでしょう。

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