ジム・ジョンソン

ジェームズ・ロバート・ジョンソン：波瀾万丈なキャリアを歩んだリリーフ投手

ジェームズ・ロバート・ジョンソン（James Robert Johnson、1983年6月27日 - ）は、アメリカ合衆国ニューヨーク州出身のプロ野球選手（投手）です。右投右打で、現在はフリーエージェント（FA）となっています。愛称はJJ。

プロ入りからオリオールズ時代

2001年のMLBドラフト5巡目（全体143位）でボルチモア・オリオールズから指名され、プロ入り。しかし、その後は約6年間のマイナーリーグ生活を送ることになります。2006年7月29日のシカゴ・ホワイトソックス戦でメジャー初登板を果たしますが、3回9安打8失点と打ち込まれました。2007年も結果を残せず、メジャーデビュー当初は苦戦を強いられました。

転機が訪れたのは2008年。開幕直後にメジャー昇格を果たすと、4月13日のシーズン初登板から10試合連続無失点を記録。7月10日の39試合目の登板まで防御率1点台をキープしました。8月31日に故障者リスト入りするものの、最終的には54試合に登板し、防御率2.23という好成績を残しました。2011年には、終盤からクローザーに定着。

2012年はオールスターに初選出され、9月21日には球団記録となる46セーブ目を記録。最終的にリーグ最多となる51セーブを挙げ、チームを15年ぶりのプレーオフ進出に大きく貢献しました。2013年には、エリック・ガニエ以来史上2人目となる2年連続50セーブを達成。しかし、前年は3回だったセーブ失敗が9回と、不安定な面も見られました。

アスレチックス、タイガース時代

2013年12月2日にトレードでオークランド・アスレチックスへ移籍。2014年1月16日に1000万ドルの1年契約を結びました。しかし、開幕後は38試合に登板し、4勝2敗2セーブ、防御率7.14と結果を残せず、7月24日にDFAとなり、8月1日に自由契約となりました。

2014年8月5日にデトロイト・タイガースとマイナー契約。AAA級トレド・マッドヘンズで4試合に登板後、8月16日にタイガースとメジャー契約を結びました。しかし、昇格後も調子は上がらず、16試合の登板で防御率6.92と炎上。結局、アスレチックスとタイガースでのシーズン通算では54試合に登板したものの、防御率7.09と大きく崩れました。

ブレーブス、ドジャース、そしてブレーブスへ

2014年12月3日にアトランタ・ブレーブスと契約。2015年7月30日に三角トレードでロサンゼルス・ドジャースへ移籍しますが、防御率10点台と大荒れで、FAとなります。2015年11月30日に再びブレーブスと契約。

2016年はクローザーとして起用され、65試合に登板。通算500試合登板を達成しました。2勝6敗20セーブ、防御率3.06、WHIP1.19を記録し、通算150セーブも達成。奪三振率もキャリアハイをマークしました。2017年は61試合に登板しましたが、防御率5.56と成績を落としました。

エンゼルス時代

2017年11月30日にトレードでロサンゼルス・エンゼルスへ移籍。2018年は62試合に登板し、5勝3敗2セーブ、防御率3.84、WHIP1.36という成績でした。オフにFAとなっています。

投球スタイル

平均球速93.5mph（約150km/h）のツーシームを主体に、カーブ、チェンジアップ、フォーシームの4球種を持ち球としています。ゴロを打たせる投球スタイルが特徴ですが、2016年以降は奪三振率が大幅に増加しました。

タイトル・表彰・記録

最多セーブ投手：2回（2012年、2013年）
ローレイズ・リリーフマン賞：1回（2012年）
DHL デリバリー・マン・オブ・ザ・マンス：1回（2012年5月）
MLBオールスターゲーム選出：1回（2012年）
2年連続50セーブ（2012 - 2013年、史上2人目）
シーズン51セーブ（2012年、オリオールズ球団記録）

ジェームズ・ジョンソンは、そのキャリアを通して多くのチームを渡り歩き、様々な役割をこなしました。2012年のように圧倒的な成績を残した時期もあれば、苦しい時期もありましたが、常に全力でプレーする姿勢は多くのファンを魅了しました。

もう一度検索