ジム・ダナウェイ

ジム・ダナウェイは、1941年9月3日にミシシッピ州コロンビアで生まれ、アメリカンフットボール選手として活躍しました。ポジションはディフェンシブタックルで、その力強いプレーで多くのファンを魅了しました。

大学時代

ミシシッピ大学に進学したダナウェイは、ディフェンシブタックルとしてその才能を開花させました。1960年には、チームがシュガーボウルでライス大学を破り、全米チャンピオンに輝くという偉業に貢献。このシーズン、チームは10勝1分という圧倒的な成績を残しました。

その後も、ダナウェイの活躍は目覚ましく、1961年と1962年には、サウスイースタン・カンファレンスのオールチーム、オールアメリカンに選出されるという快挙を成し遂げました。1962年には、チームはシュガーボウルでアーカンソー大学を下し、無敗で再び全米チャンピオンとなりました。ダナウェイは、この連覇に大きく貢献しました。

大学での活躍が認められ、シニアボウル、シカゴ・オールスターゲーム、コーチズ・オールアメリカボウルにも出場。1990年には母校ミシシッピ大学の殿堂入りを果たし、1992年には同校の20世紀オールチームにも選ばれるなど、その功績は高く評価されています。

プロ入りと活躍

1963年のNFLドラフトで、ダナウェイはミネソタ・バイキングスから1巡目全体3位で指名されました。しかし、バイキングスとは契約せず、その数日前にAFLドラフト2巡目全体9位で指名していたバッファロー・ビルズと契約。ビルズでは、1965年から1968年まで4年連続でAFLのオールスターに選出されるなど、中心選手としてチームを牽引しました。

1964年から1965年にかけて、ビルズのディフェンスはTDランを17試合連続で許さないという鉄壁ぶりを見せ、ダナウェイはその一翼を担いました。1972年には、マイアミ・ドルフィンズに移籍し、同シーズンにパーフェクトシーズンを達成、第7回スーパーボウルを制覇し、現役を引退しました。

引退後、1974年にはワールド・フットボール・リーグのジャクソンビル・シャークス、1975年にはジャクソンビル・エクスプレスにも所属しました。2013年8月には、バッファロー・ニューズより、バッファロー・ビルズのオールタイムセカンドチームに選ばれ、その実績を改めて称えられました。

元妻の死を巡る裁判

1995年、ダナウェイは妻と離婚しましたが、1998年に元妻のノニエルが自宅のプールで死亡しているのが発見されました。解剖の結果、彼女は頭蓋骨を骨折しており、プールで溺れた際に意識不明になったことが判明。彼女は生前、離婚訴訟で土地や慰謝料、ダナウェイがNFLから受け取る年金の半分を勝ち取っていました。

ダナウェイは殺人罪で起訴されましたが、大陪審は不起訴処分としました。しかし、二人の間に残された子供たちは、ダナウェイが元妻の死に対して責任があると訴訟を起こし、2002年にダナウェイは子供たちに57万9000ドルを支払うよう命じられました。ダナウェイはこの判決に大きな失望を表明し、元妻の死への関与を否定しました。

皮肉なことに、ダナウェイはO・J・シンプソンとビルズで3シーズンチームメートでした。

ジム・ダナウェイは、アメリカンフットボールの歴史に名を刻んだ偉大な選手の一人ですが、その人生は、引退後の元妻の死を巡る裁判によって、波乱に満ちたものとなりました。

外部リンク

* 通算成績と情報 Pro-Football-Reference （英語）

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