ジム・メッシーナ

ジム・メッシーナ（James Melvin Messina, 1947年12月5日 - ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州メイウッド出身のシンガーソングライター、ギタリスト、ベーシスト、音楽プロデューサーです。彼は、その多才な音楽性で、数々の著名なバンドやプロジェクトを成功に導きました。

キャリアの初期

メッシーナは、バッファロー・スプリングフィールドの後期に、プロデューサー、レコーディング・エンジニアとして音楽業界でのキャリアをスタートさせました。その後、ベーシストとしてバンドに正式加入し、ラスト・アルバムの制作に貢献しました。

バッファロー・スプリングフィールド解散後、リッチー・フューレイと共にポコを結成。作詞作曲、リードギター、ボーカルを担当し、バンドの音楽的中心人物として活躍しました。ポコでは、2枚のスタジオ・アルバムと1枚のライブ・アルバムをリリースした後、脱退しました。

ロギンス&メッシーナ

ポコ脱退後、メッシーナはコロムビア・レコードとプロデューサーとして契約。そこで、ポコ在籍中から親交のあったケニー・ロギンスのプロデュースを手掛けることになります。当時まだ無名だったロギンスのデビューに際し、メッシーナは自身の名前を貸し、アーティストとして参加することを提案し、ロギンス&メッシーナが誕生しました。

メッシーナは、バッファロー・スプリングフィールド、ポコ時代に書き溜めた楽曲を提供し、ロギンスの音楽性を引き出すことに貢献しました。彼は、ロギンスがカントリーロックやR&Bなど、幅広いジャンルに対応できる才能を持っていると感じていました。

1971年11月、ファースト・アルバム『Kenny Loggins with Jim Messina Sittin' In.』をリリース。ロギンス&メッシーナは、バンドと共にツアーやレコーディングを行い、1976年までに2,000万枚以上のアルバムを売り上げ、一躍人気デュオとなりました。

ソロ活動

1976年にロギンスとのデュオを解散後、メッシーナはソロ活動を開始。1979年には、自身がプロデュースした初のソロ・アルバム『Oasis』をリリースしました。このアルバムでは、ロックとラテン・ジャズを融合させたユニークな音楽性を披露しましたが、ロギンス&メッシーナとは異なるサウンドを良しとしないコロムビア・レコードと対立し、ワーナー・ブラザース・レコードに移籍しました。

1981年、ワーナーから2枚目のソロ・アルバム『Messina』をリリース。フォーク、ロック、ラテン、ジャズなど、幅広い音楽性を披露しました。1986年には、ロック色を強めた3枚目のアルバム『One More Mile』をリリース。若いセッション・ミュージシャンを多数起用し、エディ・レイマンやポーリーン・ウィルソンがバッキング・ボーカルとして参加しました。

ポコの再結成とその後

1989年には、オリジナル・ラインアップでポコを再結成し、リユニオン・ツアーを敢行。アルバム『Legacy』をリリースし、メッシーナは4曲の作曲、ギター、マンドリン演奏、3曲でのリードボーカルを担当しました。

2005年にはロギンスとのデュオを再結成し、全米ツアーを成功させました。このツアーの模様は、ライブ・アルバム、DVD『Loggins and Messina Live - Sittin' in Again, at The Santa Barbara Bowl』としてリリースされました。2009年にも再々結成し、大規模なツアーを行いました。

2009年には、キューバ音楽、スペイン音楽の影響を受けたアルバム『Under a Mojito Moon-Part 1』をリリース。

現在、メッシーナはソロ・アーティストとしての活動の傍ら、プロデューサー、レコーディング・エンジニアとしても活動しています。また、自ら立ち上げたThe Songwriters' Performance Workshopを主宰し、作詞家、作曲家、歌手の育成にも力を注いでいます。

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