ジム・リーランド

ジェームズ・リチャード・リーランド



ジェームズ・リチャード・リーランド（James Richard "Jim" Leyland）は、1944年12月15日にアメリカ合衆国オハイオ州ウッド郡で生まれた元プロ野球選手および監督です。リーランドは捕手として1964年から1970年までの間、デトロイト・タイガース傘下のマイナーリーグでプレーしましたが、メジャーリーグの経験はありませんでした。現役引退後、彼は早くも26歳でマイナーリーグの監督に就任し、その後もコーチや監督としての道を歩み続けました。

1982年から1985年にかけてシカゴ・ホワイトソックスでコーチを務めた後、1986年から1996年までピッツバーグ・パイレーツの監督として活躍しました。特に1990年から1992年にはバリー・ボンズやボビー・ボニーヤを擁し、3年連続で地区優勝を成し遂げましたが、ワールドシリーズ出場には至りませんでした。

リーランドは1996年オフにフロリダ・マーリンズの監督に任命され、就任1年目でワイルドカードから世界一を達成しました。これは球団創設5年目での世界一達成という事例として、当時の史上最速でした。しかしその後、チームは財政難に見舞われ、1998年には54勝108敗で最下位に終わってしまいます。

1999年にはコロラド・ロッキーズに招かれ、監督となりますが、1年目を終えた時期に突然辞任することとなります。その後、セントルイス・カージナルスで非常任スカウトを務めたものの、実質的には野球界から距離を置くこととなりました。

2006年、リーランドは再びドンブロウスキーGMに招かれ、デトロイト・タイガースの監督に就任しました。この6年間の間に彼は再び情熱を取り戻し、チームの意識改革を行い、開幕から快進撃を続けます。2006年10月14日にはオークランド・アスレチックスを破り、アメリカン・リーグ優勝を達成しました。ワールドシリーズではカージナルスに敗れましたが、リーランドは地区優勝を3年連続で成し遂げ、2012年にはアメリカン・リーグの優勝を果たしワールドシリーズに出場するものの、サンフランシスコ・ジャイアンツの前に惜しくも4連敗しました。

選手をうまく掌握する能力に長けており、バリー・ボンズやゲーリー・シェフィールドのような問題児も彼の下では大人しくなることで知られています。ホワイトソックスのコーチ時代には、トニー・ラルーサ監督から多くを学びました。2010年のドラフトでは、息子パトリックがタイガースから指名されるという父子の絆も築かれました。

2013年10月23日、リーランドは監督業から引退を表明しましたが、何らかの形で球団に関与する意向が示されています。その後、2016年には第4回WBCのアメリカ代表監督を務め、アメリカ代表をWBC初優勝へ導くという栄光を手にしました。

そして2023年12月4日、リーランドはベテランズ委員会の選出によりアメリカ野球殿堂入りを果たしました。また、旧チームであるタイガースは彼の背番号『10』を永久欠番にすることを発表し、同年8月3日に欠番表彰式が行われました。

詳細情報



年度別監督成績



太字はプレーオフ進出（ワイルドカードを含む）

表彰



  • - NL最優秀監督賞：2回（1990年、1992年）
  • - AL最優秀監督賞：1回（2006年）

関連項目



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