ジャフナ国際空港

ジャフナ国際空港

ジャフナ国際空港は、スリランカ北部州ジャフナ県パラリに位置する国際空港です。パラリ空港とも呼ばれ、ジャフナの市街地から北へ約16kmの場所に位置しています。この空港は、軍民共用であり、スリランカ空軍のパラリ空軍基地が併設されています。

歴史

第二次世界大戦

ジャフナ国際空港の起源は、第二次世界大戦中にイギリス空軍が建設した飛行場に遡ります。当時、カンカサントゥレイ近郊のパラリに建設され、イギリス空軍の複数の飛行隊や水難救助部隊が駐屯していました。戦後、軍は飛行場を放棄し、民間航空部門に移管されました。

民間航空の開始

1947年12月10日、エア・セイロンがラトゥマラナ空港からカンカサントゥレイ経由でマドラス（現チェンナイ）への初便を運航し、民間航空が開始されました。セイロン独立後、コロンボへの国内線と南インドへの国際線が就航する国際空港として機能しました。しかし、タミル人武装組織の勢力拡大に伴い、民間航空機の運航は一時停止されました。

スリランカ内戦

1976年、スリランカ空軍の分遣隊が空港周辺に展開し、1982年1月には空港がスリランカ空軍の管轄となりました。1983年に始まったスリランカ内戦中、空港は政府軍の重要拠点として機能しました。1990年代前半には、空港とその周辺地域がハイ・セキュリティ・ゾーンに指定され、住民は立ち退きを余儀なくされました。1990年から1995年まで、この地域はジャフナ半島Valikamam地区で唯一政府軍が支配する地域となりました。1995年に政府軍がValikamamを奪還した後、反政府勢力LTTEによって陸路が封鎖された状況下で、空港はジャフナと他の地域を結ぶ生命線となりました。

民間航空の再開と中断

1996年、ライオンエアがジャフナとコロンボを結ぶ民間航空路線の運行を再開しました。1998年3月には、Monara Airlineも同路線に就航しましたが、LTTEからの脅迫を受け、同年9月16日に運航を停止しました。ライオンエアは運航を継続しましたが、9月29日、ジャフナ空港発ラトゥマラナ空港行きの602便が離陸20分後にマンナール北方15kmの海域に墜落し、乗員乗客55名全員が死亡しました。この事故は、LTTEによる撃墜が原因と考えられています。

停戦後の再開

2002年、ノルウェー政府の仲介による政府軍とLTTEの停戦後、民間航空機の運航が再開されました。2002年6月には、エキスポ・エア（現フィッツ・エア）がジャフナとコロンボを結ぶ路線の運航を再開しました。ExpoAirは一時運航を停止しましたが、内戦終結後の2012年1月に再び運航を再開しました。2013年1月4日には、新たな旅客ターミナルがオープンしました。

国際線再開

2019年7月、スリランカ政府は同年9月からインドとの国際線の運航を開始することを発表しました。

就航路線

現在、ジャフナ国際空港には、以下の航空会社が就航しています。

旅客便
貨物便

事件・事故

1998年9月29日、ライオンエア602便（アントノフAN-24RV）が離陸20分後に反政府組織によるミサイル攻撃を受け、乗員・乗客55名全員が死亡しました（ライオンエア602便撃墜事件）。

外部リンク

* Airport and Aviation services (Sri Lanka) (Private) Limited. - 公式ページ

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