ジャムビィン・バトムンフ

ジャムビィン・バトムンフ（1926年3月10日 - 1997年4月14日）は、モンゴル人民共和国の政治家、経済学者であり、モンゴル人民革命党の書記長を務めました。彼は1990年のモンゴル民主化運動において重要な役割を果たし、「モンゴルのゴルバチョフ」として知られています。

生涯

1926年3月10日、バトムンフはモンゴル人民共和国のオブス県ヒャルガスで生まれました。

1974年、彼は重要な転機を迎えます。当時の党第一書記であったユムジャギーン・ツェデンバルが第一書記を辞任し、人民大会議幹部会議長に就任したことに伴い、バトムンフが首相の座を引き継ぐことになったのです。

1984年には、ツェデンバルが健康問題を理由に全ての役職から更迭され、バトムンフが党書記長に就任しました。これにより、彼はモンゴルの政治的リーダーシップの頂点に立つことになります。

1986年、バトムンフは北朝鮮を訪問し、金日成主席と会談しました。この訪問時、金日成自らが平壌国際空港に出迎えに現れ、当時流れていた金日成の銃撃・死亡説を否定する場面がありました。

1987年、バトムンフは経済改革に着手し、独立採算制を導入しました。これは、モンゴルの経済システムに新たな風を吹き込む試みでした。

1988年には、歴史の見直しに着手し、過去の出来事に対する新たな解釈を試みました。これは、社会の変化に対応するための重要なステップでした。

しかし、1990年、モンゴルは大きな転換期を迎えます。民主化運動が激化し、バトムンフは書記長の職を辞任せざるを得なくなりました。これにより、モンゴルの政治体制は大きく変化することになります。

その他の活動

1978年にNHKで放送されたNHK特集“大草原のまつり～モンゴルをゆく”では、ツェデンバルのナーダムの開祭宣言の場面で、バトムンフやマイダルの姿を見ることができます。これは、当時のモンゴルの政治状況を垣間見ることができる貴重な映像資料です。

バトムンフは、モンゴルの政治、経済、社会に大きな影響を与えた人物であり、その功績と影響は今もなお語り継がれています。彼のリーダーシップの下、モンゴルは様々な変革を経験し、その後の民主化への道を歩むことになりました。

もう一度検索