ジャンクション・セヴン
スティーヴ・ウィンウッドがソロ名義で発表した通算7枚目のスタジオアルバム、『ジャンクション・セヴン（Junction Seven）』は、1997年にリリースされました。この作品は世界に先駆けて日本で先行発売されています。
本作の制作にあたり、ウィンウッドは共同プロデューサーとしてナラダ・マイケル・ウォルデンを迎えました。ウィンウッドはウォルデンについて、「自身よりも幅広い音楽的バックグラウンドを持つ人物」と述べ、マハヴィシュヌ・オーケストラやウェザー・リポートといったジャズから、ホイットニー・ヒューストンのプロデュースまでこなす彼の多様性を評価していました。ミュージシャンと共にプロデュースを手掛けたいというウィンウッドの意向が反映された人選と言えます。アルバムの楽曲にも、その多様なアプローチが見られます。たとえば「ゲット・バック・トゥ・マイ・ベイビー」は、サルサを含むキューバ音楽のリズムに強く影響を受けており、レコーディングにはキューバ出身のパーカッション奏者たちが参加しました。この曲では、ウォルデンは演奏やプログラミングには関与していません。また、「レット・ユア・ラヴ・カム・ダウン」には、ギタリストとしてレニー・クラヴィッツがゲスト参加していますが、これは1996年3月にウィンウッドがクラヴィッツのウェンブリー・アリーナ公演を訪れた際にバックステージで交流したことがきっかけとなっています。スライ＆ザ・ファミリー・ストーンの楽曲をカヴァーした「ファミリー・アフェア」は、1996年4月に亡くなったベーシスト、バーナード・エドワーズへの追悼の意が込められており、エドワーズが所属したシックに寄せたアレンジが意図的に採用されています。シックの元メンバーであるナイル・ロジャースが、この追悼カヴァーでギターを演奏しました。さらに、「プレンティー・ラヴィン」ではシンガーのデズリーとのデュエットが実現しています。アルバムタイトルの『ジャンクション・セヴン』は、ウィンウッドが住むグロスタシャーにある交通のジャンクションと、彼のソロキャリアで7作目のアルバムであることを掛け合わせた、言葉遊びとなっています。
アルバムリリースに先駆けて発表されたシングル「スパイ・イン・ザ・ハウス・オブ・ラヴ」は、1997年6月7日付の全英シングルチャートで最高82位を記録しました。アルバム『ジャンクション・セヴン』自体も、イギリスのアルバムチャートで最高32位にランクインし、トップ100圏内に3週間留まりました。ドイツのアルバムチャートでは、初登場15位を記録し、合計11週にわたりトップ100圏内に留まるなど、比較的健闘しました。しかしながら、アメリカ合衆国においては商業的に大きな成功には繋がらず、主要なアルバムチャートであるBillboard 200では最高123位に終わりました。これは、スティーヴ・ウィンウッドのソロ・スタジオアルバムとしては初めて全米チャートのトップ100入りを逃す結果となりました。『CDジャーナル』のミニ・レビューでは、本作について「華々しく、活気に満ちたヴォーカル集といった感じ」との短いながらも好意的な評価が掲載されています。
収録曲
スパイ・イン・ザ・ハウス・オブ・ラヴ - "Spy in the House of Love" (Steve Winwood, Narada Michael Walden, Jim Capaldi) – 4:47
エンジェル・オブ・マーシー - "Angel of Mercy" (S. Winwood, N. Walden, J. Capaldi) – 5:02
ジャスト・ウォナ・ハヴ・サム・ファン - "Just Wanna Have Some Fun" (S. Winwood, N. Walden) – 4:57
レット・ユア・ラヴ・カム・ダウン - "Let Your Love Come Down" (S. Winwood, N. Walden, Eugenia Winwood, J. Capaldi) – 5:48
リアル・ラヴ - "Real Love" (S. Winwood, N. Walden, E. Winwood) – 5:21
フィル・ミー・アップ - "Fill Me Up" (S. Winwood, E. Winwood) – 4:27
ゲット・バック・トゥ・マイ・ベイビー - "Gotta Get Back to My Baby" (S. Winwood, E. Winwood) – 4:52
サムワン・ライク・ユー - "Someone Like You" (S. Winwood, N. Walden, E. Winwood) – 4:39
ファミリー・アフェア - "Family Affair" (Sylvester Stewart) – 5:17
プレンティー・ラヴィン - "Plenty Lovin'" (S. Winwood, N. Walden) – 5:57
ロード・オブ・ザ・ストリート - "Lord of the Street" (S. Winwood, N. Walden, J. Capaldi) – 6:29
日本盤ボーナス・トラック
カム・アウト・アンド・ダンス - "Come Out and Dance" (S. Winwood, Will Jennings) – 4:54
主な参加ミュージシャン
スティーヴ・ウィンウッド：ボーカル、ギター、キーボード、オルガン、ピアノ、パーカッションなど各種楽器
ナラダ・マイケル・ウォルデン：プロデュース、ドラムス、キーボード、ベース、パーカッション、プログラミングなど
デズリー：ボーカル
レニー・クラヴィッツ：ギター
ナイル・ロジャース：ギター
その他多数のミュージシャン：ジミ・フィッシャー、ヴァーノン・ブラック、ジョゼ・ネト (ギター)、マイケル・マッケヴォイ、フランク・マーティン、レベッカ・マウレオン・サンタナ (キーボード他)、マーク・ヴァン・ヴァーヘニンゲン他 (ベース)、グレッグ・ジジ・ゴナウェイ、ウォルフレッド・レイズ・ジュニア他 (ドラムス、パーカッション)、ジェリー・ヘイ他 (ホーン、アレンジ)、多数のバックグラウンド・ボーカリストなど
本作の制作にあたり、ウィンウッドは共同プロデューサーとしてナラダ・マイケル・ウォルデンを迎えました。ウィンウッドはウォルデンについて、「自身よりも幅広い音楽的バックグラウンドを持つ人物」と述べ、マハヴィシュヌ・オーケストラやウェザー・リポートといったジャズから、ホイットニー・ヒューストンのプロデュースまでこなす彼の多様性を評価していました。ミュージシャンと共にプロデュースを手掛けたいというウィンウッドの意向が反映された人選と言えます。アルバムの楽曲にも、その多様なアプローチが見られます。たとえば「ゲット・バック・トゥ・マイ・ベイビー」は、サルサを含むキューバ音楽のリズムに強く影響を受けており、レコーディングにはキューバ出身のパーカッション奏者たちが参加しました。この曲では、ウォルデンは演奏やプログラミングには関与していません。また、「レット・ユア・ラヴ・カム・ダウン」には、ギタリストとしてレニー・クラヴィッツがゲスト参加していますが、これは1996年3月にウィンウッドがクラヴィッツのウェンブリー・アリーナ公演を訪れた際にバックステージで交流したことがきっかけとなっています。スライ＆ザ・ファミリー・ストーンの楽曲をカヴァーした「ファミリー・アフェア」は、1996年4月に亡くなったベーシスト、バーナード・エドワーズへの追悼の意が込められており、エドワーズが所属したシックに寄せたアレンジが意図的に採用されています。シックの元メンバーであるナイル・ロジャースが、この追悼カヴァーでギターを演奏しました。さらに、「プレンティー・ラヴィン」ではシンガーのデズリーとのデュエットが実現しています。アルバムタイトルの『ジャンクション・セヴン』は、ウィンウッドが住むグロスタシャーにある交通のジャンクションと、彼のソロキャリアで7作目のアルバムであることを掛け合わせた、言葉遊びとなっています。
アルバムリリースに先駆けて発表されたシングル「スパイ・イン・ザ・ハウス・オブ・ラヴ」は、1997年6月7日付の全英シングルチャートで最高82位を記録しました。アルバム『ジャンクション・セヴン』自体も、イギリスのアルバムチャートで最高32位にランクインし、トップ100圏内に3週間留まりました。ドイツのアルバムチャートでは、初登場15位を記録し、合計11週にわたりトップ100圏内に留まるなど、比較的健闘しました。しかしながら、アメリカ合衆国においては商業的に大きな成功には繋がらず、主要なアルバムチャートであるBillboard 200では最高123位に終わりました。これは、スティーヴ・ウィンウッドのソロ・スタジオアルバムとしては初めて全米チャートのトップ100入りを逃す結果となりました。『CDジャーナル』のミニ・レビューでは、本作について「華々しく、活気に満ちたヴォーカル集といった感じ」との短いながらも好意的な評価が掲載されています。
収録曲
スパイ・イン・ザ・ハウス・オブ・ラヴ - "Spy in the House of Love" (Steve Winwood, Narada Michael Walden, Jim Capaldi) – 4:47
エンジェル・オブ・マーシー - "Angel of Mercy" (S. Winwood, N. Walden, J. Capaldi) – 5:02
ジャスト・ウォナ・ハヴ・サム・ファン - "Just Wanna Have Some Fun" (S. Winwood, N. Walden) – 4:57
レット・ユア・ラヴ・カム・ダウン - "Let Your Love Come Down" (S. Winwood, N. Walden, Eugenia Winwood, J. Capaldi) – 5:48
リアル・ラヴ - "Real Love" (S. Winwood, N. Walden, E. Winwood) – 5:21
フィル・ミー・アップ - "Fill Me Up" (S. Winwood, E. Winwood) – 4:27
ゲット・バック・トゥ・マイ・ベイビー - "Gotta Get Back to My Baby" (S. Winwood, E. Winwood) – 4:52
サムワン・ライク・ユー - "Someone Like You" (S. Winwood, N. Walden, E. Winwood) – 4:39
ファミリー・アフェア - "Family Affair" (Sylvester Stewart) – 5:17
プレンティー・ラヴィン - "Plenty Lovin'" (S. Winwood, N. Walden) – 5:57
ロード・オブ・ザ・ストリート - "Lord of the Street" (S. Winwood, N. Walden, J. Capaldi) – 6:29
日本盤ボーナス・トラック
カム・アウト・アンド・ダンス - "Come Out and Dance" (S. Winwood, Will Jennings) – 4:54
主な参加ミュージシャン
スティーヴ・ウィンウッド：ボーカル、ギター、キーボード、オルガン、ピアノ、パーカッションなど各種楽器
ナラダ・マイケル・ウォルデン：プロデュース、ドラムス、キーボード、ベース、パーカッション、プログラミングなど
デズリー：ボーカル
レニー・クラヴィッツ：ギター
ナイル・ロジャース：ギター
その他多数のミュージシャン：ジミ・フィッシャー、ヴァーノン・ブラック、ジョゼ・ネト (ギター)、マイケル・マッケヴォイ、フランク・マーティン、レベッカ・マウレオン・サンタナ (キーボード他)、マーク・ヴァン・ヴァーヘニンゲン他 (ベース)、グレッグ・ジジ・ゴナウェイ、ウォルフレッド・レイズ・ジュニア他 (ドラムス、パーカッション)、ジェリー・ヘイ他 (ホーン、アレンジ)、多数のバックグラウンド・ボーカリストなど
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