ナラダ・マイケル・ウォルデン

ナラダ・マイケル・ウォルデンについて

ナラダ・マイケル・ウォルデン（Narada Michael Walden）は、1952年4月23日生まれのアメリカのドラマーであり音楽プロデューサーです。彼の演奏スタイルは、緻密さとスピード感にあふれ、多彩なリズムを生み出す技巧で知られています。特に、ジャズ・フュージョンのセッション・ドラマーとしてのキャリアを築き、後にジャンルを超えた多くのアーティストとのコラボレーションを実現しました。

経歴

ウォルデンは十代から音楽活動を開始し、1974年にはマハヴィシュヌ・オーケストラとの参加を果たします。このころから彼は名を馳せ、1976年にはジェフ・ベックのアルバム『ワイアード』に参加しました。ウォルデンは、その後もいくつかのソロアルバムをリリースし、特に1979年の『スウィート・ダンス・ミュージック』が代表作として名を残しています。このアルバムは、彼の音楽的な幅を示す一例となりました。

1980年代に入ると、映画音楽の制作やブラック・コンテンポラリー系のアーティストとのコラボレーションを開始し、シスター・スレッジの「アメリカン・ガールズ」の作曲に携わりました。1985年には、アレサ・フランクリンのシングル「フリーウェイ・オブ・ラヴ」をプロデュースし、これにより彼はグラミー賞最優秀楽曲賞を受賞。その後も、1987年のホイットニー・ヒューストンのアルバムで最優秀プロデューサー賞、1993年には映画『ボディガード』のサウンドトラックで最優秀サウンドトラック賞を受賞するなど、音楽プロデューサーとしての地位を確立しました。

1995年には、JTが主催する「JTスーパープロデューサーズ」で来日公演も行い、その存在感をさらに示しました。日本人アーティストとのコラボレーションとしては、高中正義のアルバム『SAUDADE』にプロデューサーおよびドラマーとして参加したことが挙げられます。このアルバムは、日本初のオリコンチャート1位を獲得するなど、大きな成功を収めました。

また、1988年には荻野目洋子の『VERGE OF LOVE』をプロデュースし、1997年にはSMAPのアルバム『SMAP 011 ス』に参加し、ナイル・ロジャースプロデュースの楽曲の冒頭にドラマーとして参加しました。

2020年からはロックバンド「ジャーニー」のドラマーとしての活動を開始しましたが、2022年初頭に軽度の心臓発作を起こし、脱退するという出来事がありました。

代表曲とディスコグラフィ

ナラダ・マイケル・ウォルデンの代表的な楽曲には、「恋のアタック (I Shoulda Loved Ya)」や「今夜はOK (Tonight I'm Alright)」、シスター・スレッジの「アメリカン・ガールズ (All American Girls)」、アレサ・フランクリンの「フリーウェイ・オブ・ラヴ (Freeway Of Love)」などがあります。

彼のリーダーアルバムには、1976年の『愛の空間』から始まり、1980年の『ヴィクトリー』、さらには2015年の『Evolution』まで多岐にわたります。

まとめ

ナラダ・マイケル・ウォルデンは、ドラマーとしてだけでなく、プロデューサーとしても影響力のある存在であり続けています。彼の音楽的な業績と、様々なアーティストとのコラボレーションは、今後も音楽界において大きな足跡を残し続けることでしょう。

もう一度検索