ジャンプ ジェイ ブックス

ジャンプ ジェイ ブックス（JUMP j BOOKS）

ジャンプ ジェイ ブックスは、集英社が1993年に創刊した日本のライトノベル系ノベルズレーベルです。このレーベルは、週刊少年ジャンプの増刊号「ジャンプノベル」に掲載された小説作品をもとに設立され、現在も連載中の漫画作品のノベライズやジャンプ小説新人賞の受賞作品を中心に刊行されています。

概要

創刊当初の目的は、1991年から1999年にかけて発行されていた「ジャンプノベル」に収めた小説作品の整理と、新たな作品の発表の場を提供することでした。今では多くの作品が書下ろしとして登場し、公式サイトでは連載作品も見ることができます。また、ジャンプ ジェイ ブックスの編集部は、集英社内のジャンプ・コミック出版編集部に所属しており、漫画のノベライズを専門に扱うレーベルとして日本では屈指の存在となっています。

とはいえ、オリジナルタイトルに関しては他レーベルと比べて知名度が低いという課題も抱えています。編集方針においては、作品のキャラクターを重視したストーリーが重視されるため、編集者は原作を深く読み込み、原作ファンが納得できる内容に仕上げることが求められます。

売上と人気作品

一般的な漫画のノベライズは単巻での発行がほとんどですが、ジャンプ ジェイ ブックスの場合は、原作漫画の売上の平均の3割を占めるほどの実績を持っています。『銀魂』や『黒子のバスケ』、『ハイキュー!!』といった人気作品の小説版は圧倒的な支持を受けており、特に、2015年度には過去最高の売上を記録しました。この年、日販のノベルス年間売上ランキングでは、トップ10のうち9冊がJJBの作品で占められました。

編集方針と作風

ジャンプ ジェイ ブックスの編集長、浅田貴典氏は、ノベライズに求められる要素として「本編の空白を埋めること」「オフショット的な場面の描写」「本編では描かれない夢の状況の設定」を挙げています。これにより、既存のストーリーに深みを持たせたり、新たな視点から物語にアプローチすることが可能になります。

また、作品のノベライズにあたっては、原作者へ極力負担をかけないよう留意し、小説化するというスタンスが徹底されています。そのため、ジャンプ ジェイ ブックスの編集者は作品内容を詳細に理解し、通常では原作者がチェックする必要がないほどの完成度を目指します。これにより、原作ファンを優先的に採用する方針は一貫しています。

歴史と変遷

ジャンプ ジェイ ブックスは、創設当初から現在に至るまで多くの変遷を経てきました。1993年には初のタイトルとして『BASTARD!!』の小説版が発刊され、1999年には「ジャンプノベル」が休刊し、その後も多くのオリジナル作家を輩出しました。特に、2005年にはノベライズの大改革が行われ、顧客を漫画読者に定めたことでユニークな作品が誕生しました。特に『D.Gray-man』の外伝的なノベライズが成功を収めたのもこの時期です。

浅田編集長在任下の2014年には、刊行点数を増やし、多様なメディアからのノベライズが行われるようになりました。これによって2015年度の業績は新たな高みを迎え、幅広い作品から構成されるレーベルへと成長しました。

結論

現在も、ジャンプ ジェイ ブックスは漫画ノベライズにおいて重要なポジションを維持しており、ジャンプ系のヒット作を多数手がけています。これからも、独自の作風と魅力を発信し続けるレーベルとして注目されることでしょう。

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