ジャンポスト

「ジャンポスト」は、1996年に『週刊少年ジャンプ』（WJ）で連載された読者コーナーです。1996年3・4号から27号までと、わずか半年間の連載でした。

コーナーの構成は漫画家のなかむら治彦らが担当し、野球のリーグ戦を模した形式で、個人または地域（都道府県）別のネタバトルが展開されました。読者からの投稿を基に、テーマに沿った面白いネタを競い合うという趣向でした。

誌面には、スタッフの似顔絵イラストや、マスコットキャラクターである「ポストマン」が登場し、コーナーを盛り上げました。連載終盤にはプロレス風にリニューアルされ、新たなマスコット「ポストガール」が登場するなど、テコ入れも図られました。

しかし、「ジャンポスト」はいくつかの問題を抱えていました。特に大きかったのが、地域格差です。地域ごとのバトル形式であったため、投稿者の絶対数が首都圏に集中し、地方の投稿者が不利になるという状況が生じていました。また、長年人気を博した前コーナー『ジャンプ放送局』の後を継いだことも、重荷となりました。『ジャンプ放送局』と比較され、なかなか人気を得ることができず、低迷したまま半年で終了してしまいました。

WJにおける読者コーナーとしては、『ホップ・ステップ・ジャンプ』（1969年）に次いで、2番目に連載期間の短いコーナーとなってしまいました。

「ジャンポスト」の終了後、WJでは漫画作品の後にすぐ次号予告ページが掲載される形式となりました。1997年3・4号に『ハガキ戦士ジャンプ団』が連載開始するまで、半年以上にわたり読者コーナーが存在しない期間が続きました。

このように「ジャンポスト」は、様々な試みが行われましたが、地域格差の問題や前コーナーの人気という壁を乗り越えられず、短命に終わった読者コーナーでした。

参考文献
さくまあきら、土居孝幸編『SHUEISYA JUMPREMIX ジャンプ放送局 帰ってきたジャンプ放送局!!の巻』（2008年12月、集英社、ISBN 978-4-08-109697-8）

関連項目
週刊少年ジャンプ#読者コーナー - 週刊少年ジャンプの歴代読者コーナー。

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