ジュブナイル (映画)

『ジュブナイル』

『ジュブナイル』（Juvenile）は、2000年7月15日に公開された日本のSF映画で、特に若い世代の少年少女の冒険が描かれています。映画監督デビューを果たした山崎貴が手掛けた本作は、先進的なVFX（視覚効果）技術が使用され、多くの注目を集めました。

概要

この映画では、未来から来た小型ロボット「テトラ」と少年たちの交流を中心に物語が展開されます。テトラの可愛らしい動きや性格は多くの女性からも支持され、映画のプロモーションにも大きな効果を上げました。公開前には『朝日新聞』にテトラのペーパークラフトが掲載され、また『別冊コロコロコミック』では漫画化もされています。さらに、監督自らによる小説版も出版されました。

映画は2000年7月にイタリアのジフォーニ映画祭でグランプリを受賞し、同年の日本インターネット映画大賞では映像効果賞を獲得しました。

制作経緯

本作は、もともと日本の妖怪を題材にした『鵺/NUE』という作品が企画されていましたが、高額な制作費がネックとなり頓挫しました。その後、若手監督である山崎貴の新たな挑戦として本作が立ち上げられました。最初は小規模なプロジェクトでしたが、製作会社の尽力により、香取慎吾のキャスティングを含む大規模な作品への発展が実現しました。

2000年当初には、将来的な「完全版」制作の構想もあったものの、新型コロナウイルスの影響により実現には至りませんでした。しかし、2022年公開の映画『ゴーストブックおばけずかん』で、当時のキャストが再登場し、テトラも劇中で顔を見せます。

あらすじ

物語は2000年の夏休み、少年たちがキャンプ場で未来から来た超高性能ロボット「テトラ」と出会うところから始まります。テトラは自分の体を廃品を使って改造しながら、少年たちと共にさまざまな冒険を繰り広げます。しかし、彼らの平和な日常は、宇宙の商人たちによる地球侵略の危機によって一変します。

彼らの前に侵略者として登場するのは、ボイド人と呼ばれる異星人たちで、彼らは地球の海を奪おうと目論んでいます。少年たちとテトラは、友情の力でこの危機に立ち向かう決意を固めます。

物語の終盤では、テトラがボイド人と戦うために強力な「ガンゲリオン」を作り出します。主人公の祐介は、友人たちと共にガンゲリオンに乗り込み、岬を救うために戦います。戦闘の中でテトラは大きな代償を払い、その結果、祐介はロボット工学の道を歩むことを誓います。

時間が経過し、2020年には祐介は大人になり、ロボット工学のエンジニアとして働くことになります。そして、過去の出来事の影響を受け再びテトラとの再会を果たすため、タイムマシンを使ったプロジェクトに挑むことになります。

登場人物

• - 坂本祐介: 12歳のロボットが好きな少年
• - 木下岬: 祐介が思いを寄せる少女
• - 大野秀隆: 情報通で仲間をからかう
• - 松岡俊也: 岬とは幼馴染で少し嫉妬心を抱く
• - テトラ: 謎の小型ロボット
• - 神崎宗一郎: 電気屋で優れた頭脳を持つ研究者

この映画は、友情や希望をテーマにした感動的な物語であり、SF要素が融合することで独特の魅力を放っています。未来を描くストーリーは、視覚的にも楽しませてくれる作品となっています。

もう一度検索