ジュリアン・アラフィリップ

ジュリアン・アラフィリップ（Julian Alaphilippe）は、1992年6月11日生まれのフランス出身の自転車ロードレース選手です。その卓越した才能は、マッサーでありスカウトマンのジョアン・モリーによって見出されました。幼少期から音楽に親しみ、ドラムを叩くことよりも自転車を愛したアラフィリップは、音楽からリズムとエネルギーを得てライディングに活かしていると語ります。

多彩な才能を開花

シクロクロスでも才能を発揮し、フランス選手権U23カテゴリーで2度の優勝を果たした後、エティックス・クイックステップのコンチネンタルチームへ。2015年には、フレッシュ・ワロンヌとリエージュ〜バストーニュ〜リエージュで2位入賞という衝撃的な成績を残します。さらに、ツアー・オブ・カリフォルニアでは山岳ステージを制覇し、総合ジャージを獲得。クライマーとしての才能を開花させました。

グランツールでの躍進

2017年、パリ〜ニースの山岳タイムトライアルで優勝し、総合首位に。ブエルタ・ア・エスパーニャでは自身初のグランツール区間優勝を飾ります。2018年には、フレッシュ・ワロンヌで念願のクラシック初勝利。ツール・ド・フランスでは、ピレネー山脈のステージで独走勝利、アルプス山脈のステージでも勝利し、山岳賞を獲得しました。

マイヨ・ジョーヌと世界王者の称号

2019年、ミラノ〜サンレモでモニュメント初制覇。ツール・ド・フランスでは区間優勝とマイヨ・ジョーヌ獲得、個人タイムトライアルでの勝利など、目覚ましい活躍を見せ、スーパー敢闘賞に輝きました。2020年には、世界選手権ロードレースで優勝。フランス人としては23年ぶりの世界王者となりました。アタックによる勝利を得意とし、世界中のファンを魅了しました。

主な戦歴

2014年: ツール・ド・レン ポイント賞、ヤングライダー賞
2015年: フレッシュ・ワロンヌ 2位、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ 2位、ツアー・オブ・カリフォルニア 総合2位、ヤングライダー賞
2016年: フレッシュ・ワロンヌ 2位、ツアー・オブ・カリフォルニア 総合優勝、クリテリウム・デュ・ドフィネ ヤングライダー賞、ツール・ド・フランス 敢闘賞
2017年: アブダビ・ツアー ヤングライダー賞、パリ〜ニース ポイント賞、ヤングライダー賞、ブエルタ・ア・エスパーニャ 区間優勝、ツアー・オブ・広西 ヤングライダー賞
2018年: フレッシュ・ワロンヌ 優勝、ツール・ド・フランス 山岳賞、クラシカ・サンセバスティアン 優勝、ツアー・オブ・ブリテン 総合優勝、ツアー・オブ・スロバキア 総合優勝
2019年: ミラノ〜サンレモ 優勝、フレッシュ・ワロンヌ 優勝、ツール・ド・フランス スーパー敢闘賞
2020年: 世界選手権ロードレース 優勝
2021年: フレッシュ・ワロンヌ 優勝、ツール・ド・フランス 区間優勝、世界選手権ロードレース 優勝
* 2024年: ジロ・デ・イタリア 区間優勝

パトリック・ルフェーブルGMは、アラフィリップを「本物で、いつも幸せそうだ。そして、いくつもの潜在能力を秘めている」と評しています。その言葉通り、アラフィリップは常に進化を続け、ロードレース界を牽引する存在として、今後の活躍も大いに期待されています。

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